不動産投資に興味はあるけれど、マンション経営とアパート経営の違いがよくわからないという人は少なくありません。不動産投資をしたことのない人からすると、2つは似たようなものに思えるかもしれません。しかし、実際に運営してみるとわかりますが、これらはまったくの別物です。本稿では、マンションとアパートの違いや、不動産投資を行うにあたってそれぞれどう取り組んでいくべきかについて説明します。

似ているようで違う、マンション経営とアパート経営

では、マンション経営とアパート経営はどこが違うのでしょうか。会社員などによるマンション経営の場合、今の時代、ワンルームを購入する区分所有の形式がほとんどです。一方でアパート経営の場合は一棟丸ごとの形式となります。

この違いは大きなもので、たとえばマンションであれば、管理組合を通じて建物の修繕などを行いますが、アパートは自分の意思決定ですべてを賄います。また、建築費用や耐久年数、リスクヘッジなども異なるため、どちらを建てるかについては真剣に考える必要があると言えます。

マンション経営とアパート経営のメリット・デメリット

マンション経営

そもそもマンションは耐久年数が高く、長期的な保有に向いています。マンションは鉄骨もしくは鉄筋で作られており、耐熱・耐久・耐震性に優れているのが特徴で、生活をするにしても比較的天災などで被害をこうむりにくく、安心して長く生活できることを考慮しています。

このため、投資をするにしても安定したものとして活用できる点が何よりのメリットです。ある意味では不動産投資の王道だとも言えるでしょう。では、デメリットはあるかというと、それは一部屋あたりの価格が高額になってしまう点です。

良い不動産投資になるほど立地を大事にします。とくに一等地となれば、その価格は高くなっていきます。一部屋あたりの金額は、一棟丸ごと購入するアパートの一室あたりとは比較にならないほど高額になってしまうでしょう。マンション経営はあくまでも長期保有が前提であると考えて、一度手に入れたのであれば、老後の備えなどに活用することを考えるべきです。

アパート経営

アパートは木造もしくは軽量鉄骨などで建築されています。木造は安価で建築スピードが早い点がメリットですが、その分、耐久性などに少々不安が残ったり、防音性が低く、隣部屋の音が筒抜けになったりすることもあります。また木造である分、火災に弱い点にだけは気をつけたいところです。

軽量鉄骨の場合、木造よりも頑丈で耐火性能も向上しています。その一方で音が響きやすいという欠点も存在しています。いずれにせよ、アパート経営の場合は一棟丸ごと購入するかたちになるため、費用が大きく跳ね上がります。一棟まるごとであるため、マンションと比較すると空室リスクが高い点は大きなデメリットであると言えます。