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2019/03/26

賃貸経営「地震対策」で検討すべき3つのこと

(写真=taka1022/Shutterstock.com)
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1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災、そして今回の熊本地震……私たちはそれら震災で多くの建物が倒壊したのをテレビで目の当たりにしている。それだけに、地震大国である日本において、不動産投資を行うことにリスクを感じる人も少なくないであろう。しかし、適切なリスク管理を行えば致命的なダメージを回避することは可能である。今回は賃貸経営と地震対策について解説しよう。

賃貸経営を行う前にまず考えるべきこと

我が国での賃貸経営は過去の教訓から、単に利回りを追求するだけでなく、適切なリスク管理が求められる。

国土交通省住宅局住宅生産課の報告書『東日本大震災の概況』によると、1995年に発生した阪神・淡路大震災での死者は6434名、10万4000棟を超える建物が全壊した。また、2011年の東日本大震災では、1万5824人の死者と、11万8000棟を超える建物が全壊している。

賃貸経営を行う上で代表的なリスクマネジメントの手法には、(1) リスクの軽減、(2) リスクの分離、(3) リスクの転嫁……などが考えられる。以下、順番に解説しよう。

耐震性を高めて「リスクを軽減」する

リスクを軽減するポイントは2つある。一つは「建物の耐震性を高める」ことだ。

建物の耐震性の目安として、建築基準法の改正がある。建物の耐震性に関係する主な改正は1971年、1981年、2000年の建築基準法及び施行令の改正が挙げられる。法改正前後では建物の耐震性が異なるため、特に中古物件を購入して賃貸経営を考える際の参考にして頂きたい。

最近では、建物自体が制震装置で揺れを吸収する仕組みである「制震」や建物下部の免振装置で揺れを吸収する仕組みの「免震」の建物で賃貸経営を行うケースも徐々に目立つようになってきた。

耐震性を高めることはコスト増につながり、利益に影響する可能性が高いといえるが、賃貸入居者募集の際に「制震」や「免震」の建物であることをPRの材料として活用するケースもあるようだ。

活断層等などを意識し、賃貸経営を行う場所を選ぶ

リスク軽減の2つ目のポイントは、「活断層等などを意識し、賃貸経営を行う場所を選ぶ」ことだ。

活断層や地震の発生確率等の調査方法としては、国土交通省国土地理院による『都市圏活断層図』や、文部科学省地震調査研究推進本部による『全国地震動予測地図』などが参考になる。

東京都であれば東京都都市整備局の『地震に関する地域危険度測定調査』もお勧めだ。建物倒壊危険度(建物倒壊の危険性)・火災危険度(火災の発生による延焼の危険性)・総合危険度(建物倒壊や延焼の危険性)が、危険性が低い【ランク1】から、危険性が高い【ランク5】まで分類されているので非常に分かりやすい。インターネットでも簡単に検索できるので賃貸経営を行う前にはチェックすることをお勧めしたい。

また、万が一の際に備えて賃貸経営を行う地域を複数に分散することで、自然災害による致命的な被害を回避する「リスクの分離」という考え方も有効だ。
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