キティちゃん、マイメロディ、キキとララ(リトルツインスターズ)……子どもの頃からサンリオのキャラクターが大好きという人も多いのではないでしょうか。

大人気のシナモロールやポムポムプリンといったサンリオらしいキャラだけでなく、2018年で5周年のぐでたま、YOSHIKIとハローキティがコラボしたyoshikitty、サンリオ男子、アグレッシブ烈子」などの個性的なキャラクターも人気です。

そんなサンリオは株主優待も見逃せません。今回は、株主になるなら知っておきたい内容を、まるっと解説します。

サンリオってどんな企業?

(写真=Phansak / Shutterstock.com)

ところで、サンリオは何の会社だと思いますか?キティちゃんなどのキャラクターグッズを販売する会社だと答えた人は、半分正解です。サンリオは「物販」ともう一つ、「ライセンスビジネス」という大きな収入源があり、この2本柱で事業を展開しています。

サンリオは今から58年前の1960年、ギフト商品の企画・販売・卸売事業を行う会社として創業しました。サンリオではこれを「ソーシャル・コミュニケーション・ギフト」事業と呼んでいます。

その後、パッケージに自社開発のキャラクターを描いて商品を販売するようになり、大きく成長していきます。

直営店舗でのグッズ販売を中心とした物販事業は、1990年後半のキティラー現象などでピークを迎えたのち徐々に低迷し、2008年には、欧州を中心にキャラクターの知的財産権(IP)を他社に貸し出して使用料をもらうライセンスビジネスを本格的に展開し始めます。

サンリオのキャラクタービジネスは、現在までに130以上の国と地域に及び、海外事業の売上高は全社の約4割にも上るようになりました。まさに稼ぎ頭といえますね。

ライセンスビジネスのメリットは、商品の製造はライセンス先が行うため、サンリオが自社で在庫や工場を持つ必要がなく、利益率がとても高くなるのです。

しかし、収益拡大の牽引役だった海外ライセンス事業がこの数年、急減速して低迷しています。

これについては詳しく後述します。

2017年度、地域ごとの業績

1.日本:売上高461億円
国内物販事業(店頭販売)とライセンス料は欧米・国内ともに低迷して減収減益となっていますが、国内のテーマパーク事業は全体で見ると入場者数・売上高ともに増加。今後の活況が期待されます。

2.欧州:売上高29億円(前期比48.1%減)
欧州市場は依然としてテロの脅威や政治的な混乱による消費の低迷が続いており、大きな減益となっています。

3.北米:売上高40億円(前期比32.2%減)

4.南米:売上高9億円(前期比28.2%減)

5.アジア:売上高87億円(前期比9.9%減)