「FX」が外国のお金の売買であることを知っている人は多いでしょう。ただ「難しそう」「リスクが高そう」というイメージが強いかもしれません。たしかに、投資初心者には難易度の高い投資方法といえます。一体どのようなものなのでしょうか?

「FX」ってなに?

(写真=Vintage Tone/Shutterstock.com)

FX(Foreign Exchange)は日本語で「外国為替証拠金取引」といい、米ドルやユーロなどの外国の通貨を売買する金融商品です。簡単にいえば、外国為替のレートが下がっているときに買って高いときに売ったり、高いときに売って安いときに買い戻したりして利益を出すものです。

たとえば、「1ドル=110円」のときに米ドルを買って「1ドル=115円」のときに売れば、5円の利益が出たことになります。逆に110円で買って105円で売れば5円の損失です。ちなみにFXでは、米ドルと日本円の組み合わせなら「米ドル/円」「USD/JPY」のように表記します。

「売り」から始められるのも特徴

FXの特徴として、先に「売る」こともできる点があります。ドルを持っていなくてもドルを売って後で買うということができるわけです。

ややこしいのですが、1ドル110円から115円になると「円安」、逆に110円から105円になると「円高」といいます。前者は、同じ1ドルというお金を買うのに、110円で済んでいたのに115円かかるようになったわけですから、「円の価値が下がった」から「円が安くなった」と考えます。逆に110円から105円になった場合は、「円の価値が高まった」から「円高」です。

「通貨ペア」選びがFXの損益を左右する!

(写真=PIXTA)

「通貨ペア」とは、2種類のどの通貨を売買するのかの組み合わせのことで、株式投資でいう「銘柄」と同じようなものです。取引量が多いのは「ドル/円」「ユーロ/円」「ユーロ/ドル」などですが、その他にも「ドル/豪ドル」「英ポンド/スイスフラン」「南アフリカランド/円」というようにさまざまなパターンがあります。

FX会社によって扱っている通貨は異なります。日本の大手FX会社だと20ペアくらい扱っているところが多いですが、10ペア未満のところもあります。取引コストである「スプレッド」もFX会社によってバラつきがあるので、よく調べて選びたいところです。

FXで利益を出すもう1つの方法

(写真=PIXTA)

FXで利益を出す方法としては、上で紹介した売買による差益のほかに、「スワップ金利(スワップポイント)」を得るというものがあります。

日本では「マイナス金利」という言葉が市民権を得るほど、金利の低い状態が続いています。しかし、外国に目を向ければ、日本よりも金利の高い国がいくつもあります。金利の低い通貨で金利の高い通貨を買うと、その金利差の分をスワップ金利(スワップポイント)として受け取ることが可能です。逆に高金利通貨で低い金利の通貨を買うと、スワップはマイナスになってしまいます。

参考までに2018年6月現在の政策金利は、日本0.1%、米国2.0%、ユーロ圏0.0%、オーストラリア1.5%、香港2.25%、トルコ17.75%などです。