投資における男女の違いについてはさまざまな国や企業で調査が行われており、とある傾向が見えてきました。それは「女性は投資に向いている」ということです。今回は、女性が投資に向いている理由やおすすめの投資法について紹介していきます。

男性と女性どっちが投資向き?

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MUFG資産形成研究所が1万人を対象に行った調査によると、男性の方が女性に比べて金融に関する知識が高い一方、自分の理解度に関し自信過剰な傾向があることがわかりました。反対に、女性は自分の知識に関し等身大の認識をもつ傾向があり、投資をするスタンスとしては女性の方がより向いているといえます。

また、ロボアドバイザーを利用した投資家の投資行動を見ると、相場に左右されて投資資金の全額を出金した男性は女性の約2倍であることがわかりました。短期売買で利益を出せる場合もありますが、長期運用の方が利益を出しやすいといわれており、この点でも女性の方が投資向きであるといえます。

女性が投資に向いている理由

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女性が投資に向いている理由についてさらに探っていきましょう。

自分の知識を過信しない

男性の方が金融に関する知識レベルが高い傾向があり、その知識を活用しより高い収益を得たいと考える人もいるでしょう。その結果、相場に左右され過ぎて売買を頻繁にしてしまい、損することもあるようです。

反対に女性の多くは金融に関する知識に自信がない傾向があるので、等身大の認識によって行動します。そのため、わかっていること・決めたこと以上のことはしない傾向があり、安定した資産形成をするのに向いているといえます。

コミュニケーションを通じて情報収集

MUFG資産形成研究所の調査によれば、男性はウェブサイトに加えて書籍などの文字媒体からの投資情報を重視する傾向があります。一方女性は、ウェブサイト以外に人づての情報を重視します。

投資は「過去」も大切ですが「今」と「未来」が重要で、トレンドの収集力も重要なポイントとなります。友人や家族、お店で流行っているものなどトレンドを収集する傾向がある女性は、人とのコミュニケーションで得た旬の情報を上手に投資に生かすことができるでしょう。

初心者必見!客観的にアドバイスしてくれるロボアド

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ここからは、投資初心者におすすめの投資方法を紹介していきます。

ロボアドとはロボアドバイザーの略で、最近話題となっている投資初心者に人気の投資方法です。簡単な投資に関する質問に答えることで、自分に合った資産配分表を作ってくれます。

ロボアドには大きく分けて2種類あり、ロボアドが作成した資産配分表をもとに自分で投資商品を購入するタイプと、資産配分の決定から購入、運用まで全てを一任するタイプがあります。投資に興味はあるけれど、なにを買ったら良いのかわからないという人におすすめです。

老後の資金対策におすすめのiDeCo

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20歳になったら公的年金に加入しますが、これにプラスして老後の資産形成ができる私的年金制度がiDeCo(イデコ)です。iDeCoは20歳から加入でき、60歳まで掛け金を拠出します。受け取りは60歳からで、一括あるいは年金として受け取ることが可能です。

iDeCoのメリットは掛け金が全額所得控除となり、運用益も非課税で再投資されることです。また、受け取り時の優遇もあります。iDeCoは老後のための資産形成をしたい人におすすめの方法です。

毎年120万以内の投資をする人におすすめのNISA

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「NISA(ニーサ)」とは少額投資非課税制度の愛称で、120万円までの投資で得た利益が5年間非課税となる制度です。通常、利益に対して約20%税金がかかりますが、NISAを利用することで非課税となります。

NISAとは別に「つみたてNISA」という制度もあります。非課税投資枠の上限は年間40万円とNISAよりも少なくなりますが、最長20年まで利用することができます。

長期運用・積み立てにおすすめの投資信託

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投資信託とは、投資家から集めたお金を専門家が運用しその成果を分配するというものです。さまざまなテーマに沿って投資信託が作られているので、興味のあるものや投資内容を見て選ぶことができます。

また最近では、毎月決まった金額を投資信託に投資していく「投信積立」も人気です。投資信託の価格は常に変動しており、毎月コンスタントに購入することで平均的なコストで購入することが可能になります。中長期で運用したい人におすすめです。

自分の知識を客観的に判断できる人が投資に向いている

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投資は自分の知識だけではなく、さまざまな情報を総合的かつ客観的に判断できる人が向いているといえます。相場の変化に一喜一憂せず、長期的な視点で考えることも大切です。これらの点において、女性は投資に向いている資質を持っていますので、ロボアドや投信積立などを利用しながら上手に資産形成を行っていきましょう。

文・山村望愛

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