低金利時代が続く中、投資を考える人が増えてきました。しかし、知識がないまま手を出してしまう人も少なくありません。実際に投資で失敗した40代女性の失敗談を紹介し、投資初心者が気を付けるべきことについて考えていきます。

投資信託、100万円が60万円に…

主婦のAさんは40代。会社員の旦那さんとお子さんの3人家族です。子どもの教育費や住宅の購入などを考え、特に無駄遣いはせず堅実に貯金していました。ただ、お金に対する知識はあまりなく、「銀行に預けていれば安心」といった感覚でした。

そんなある日、銀行員の知人に投資信託をすすめられます。Aさんは投資そのものに興味がなかったため、「投資信託」に対する知識はまったくといっていいほど無い状態。しかし、話を聞いていると、「簡単に増えそう」という気がしてきます。

Aさんが現在利用しているのは定期預金がメインです。定期預金の場合は金利が1年で0.002%程度。もっとも金利が高いところでも0.15%でした(2020年8月17日現在)。この場合、100万円を1年間定期にした場合の利息は1,500円ですが、それでも大した金額とは言えません。

100万円を1年定期にした場合の利息を考えると、「投資信託もいいかな」とAさんは考えました。銀行の人がすすめているという点もAさんにとっては安心材料でした。

結局、Aさんは100万円で投資信託を始めます。毎月、分配金を受け取るスタイルにしていたため、最初のころは、月々1万円前後のお金が口座に振り込まれ、得した気分になりました。しかし、当時の経済の影響を受け元本は次第に減っていき、60万程度となったところで怖くなり解約してしまいました。

投資信託初心者が気を付けること

Aさんは何が悪かったのでしょうか。投資信託のリスクや注意点をもとに投資信託初心者が気を付けるべきことを確認していきましょう。

投資信託は投資家から集めた資金を運用のプロが株式や債券などに投資・運用し、その成果を投資家に還元する金融商品です。メリットとしては次のようなものがあります。

投資信託のメリット

  • 小額から始められる
  • プロが運用してくれる
  • 分散投資でリスクが軽減される

一方、投資信託をするにあたり、注意しなければいけない点として下記があります。

投資信託の注意点

  • 投資信託は元本保証商品ではない
  • さまざまなリスクがある(価格変動リスク・為替変動リスク・信用リスク・金利変動リスク)
  • 手数料がかかる

投資信託は、小額から始められるため、比較的、投資ビギナーが入りやすい投資です。運用がうまくいけば予想外の利益が得られる可能性もありますが、損をしてしまうこともあるのです。また、投資信託は預貯金のように元本が保証されている金融商品ではないという点も覚えておきましょう。

金融商品にはリスクがつきものとも言えますが、そのリスクを軽減するには長期で保有することも一つの手です。リスクを十分に理解しリスクと付き合うという視点も大事になってきます。

お金の話は自分で情報収集することが不可欠

お金の話は、投資信託に限らず自分で情報収集することが不可欠です。なにもわからないままに投資に手を出すのはたいへん危険な行為です。お金を増やすつもりが、減ってしまったりなくなったりしてしまっては、本末転倒です。

将来のためにも投資をしてお金を増やしたいと思うのならば、まずは自分が投資したい金融商品についてじっくりと学んでみましょう。

文・しらいはるか

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