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2020/07/27

つみたてNISAを使う人必読!投資戦略と買うべきファンドを徹底解説

(写真=Mongkol/stock.adobe.com)
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つみたてNISAは、積み立てによる長期投資を目的とした非課税制度です。つみたてNISAを始めるにあたっては、制度の特徴とメリット・デメリットを知っておくことが重要になります。また投資するファンド(投資信託の商品)を選ぶポイントもあわせて確認することが大切です。本記事ではつみたてNISAの投資戦略と買うべきファンドについて解説します。

つみたてNISAはNISAの種類の1つ

NISA(ニーサ)は、投資で得た利益にかかる20%(2037年までは復興特別所得税がかかるため20.315%)の税金が非課税になる制度です。NISAには「つみたてNISA」「一般NISA」「ジュニアNISA」の3種類があります。ここではまずそれぞれのNISA口座の特徴ついて解説していきます。なおNISA口座は1人1口座しか開設できません。種類が違う口座の併用も不可です。

つみたてNISAの基本事項を解説

つみたてNISAの基本事項を以下の表1にまとめます。

表1.つみたてNISAの基本事項
項目 詳細
利用できる人 日本在住の20歳以上の人
非課税対象 一定の投資信託への投資から得られる譲渡益・分配金
非課税投資枠 毎年40万円(20年最大800万円)
非課税期間 最長20年

つみたてNISAは、積み立てでの資産運用に特化したNISA口座です。その他のNISA口座と比べて毎年の非課税枠は40万円と少ないですが非課税期間が20年と長いことで総非課税枠は最大800万円となっています。

一般NISAとジュニアNISAについても知っておこう

つみたてNISA以外には、一般NISAおよびジュニアNISAがあります。それぞれの基本事項は、以下の表2のとおりです。

表2.一般NISAおよびジュニアNISAの基本事項
項目 一般NISA ジュニアNISA
利用できる人 日本在住の20歳以上の人 日本在住の0~19歳の人
非課税対象 投資信託や株などへの投資から得られる譲渡益・分配金・配当金
非課税投資枠 毎年120万円(5年最大600万円) 毎年80万円(5年最大400万円)
非課税期間 最長5年

・スタンダードな一般NISA
一般NISAは、スタンダードなNISA口座です。運用できる商品の種類が多く積極的に投資をしたい人でも楽しめる口座といえるでしょう。また一般NISAには、ロールオーバーがあります。ロールオーバーとは、非課税期間終了後に資産を翌年の非課税投資枠に移すことです。ロールオーバーを行えば非課税期間を延長できます。

・未成年者が開設できるジュニアNISA
ジュニアNISAは、未成年者の名義で開設できるNISA口座です。資金の拠出や運用管理は、名義人の親や祖父母といった親権者などが行います。ジュニアNISAの目的は、子どもや孫など未成年者の将来の資産作りです。そのため名義人が18歳になるまでは、原則として払い出しができません。そのほか非課税期間終了時に名義人が20歳になっていなかった場合、運用資産はロールオーバーできます。

また非課税期間中に20歳を超えた場合には、一般NISA口座への移管が可能です。

つみたてNISAで運用するメリットは2つ

つみたてNISAで資産運用をするとどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、つみたてNISAで運用する2つのメリットについて解説します。
  • 長期にわたりコストを抑えた運用ができる
  • 銘柄選びがしやすい

1長期にわたりコストを抑えた運用ができる

つみたてNISAのメリットの1つ目は、長期にわたってコストを抑えた運用ができる点です。投資において税金はコストと考えられます。NISAにより税金がかからないことで複利効果による効率のよい運用を目指せるのです。例えば100万円を投資信託で運用して毎年4%の利益が出たとします。分配金を再投資した場合にNISA口座と課税口座で運用結果にどのくらいの差が出るかを以下の表3で試算しました。

表3.NISA口座と課税口座における運用結果の違いの一例
年数 NISA口座 課税口座
1年目 104万円
(100万円+100万円×4%)
103万1,874円{100万円+
(100万円×4%-4万円×20.315%)}
2年目 108万1,600円
(104万円+104万円×4%)
106万4,764円{103万1,874円+
(103万1,874円×4%-4万1,274円
×20.315%)}
3年目 112万4,864円
(108万1,600円+108万1,600円
×4%)
109万8,702円{106万4,764円+
(106万4,764円×4%-4万2,590円
×20.315%)}
4年目 116万9,858円
(112万4,864円+112万4,864円
×4%)
113万3,722円{109万8,702円+
(109万8,702円×4%-4万3,948円
×20.315%)}
5年目 121万6,652円
(116万9,858円+116万9,858円
×4%)
116万9,858円{113万3,722円+
(113万3,722円×4%-4万5,348円
×20.315%)}

表3では、税金がかからないことで複利効果がより大きくなることがわかりました。非課税期間が20年のつみたてNISAを活用すれば課税口座との利益の違いはさらに大きくなるでしょう。また最終的に資産を売却するときにも非課税期間中であれば課税されません。表3の例でいえばNISAでは利益の21万6,652円すべてを受け取れますが課税口座での受取金額は約16万9,856円になります。差額は約4万6,796円です。

2銘柄選びがしやすい

つみたてNISAのメリットの2つ目は、投資するファンドを選びやすい点です。投資信託には多くのファンドがあるため「どのファンドに投資すればよいかわからない」と悩む人もいるでしょう。つみたてNISAでは、金融庁が「長期・積み立て・分散投資」に適していると定めた投資信託があらかじめ選定されています。そのためファンドを選びやすく投資を始めやすいでしょう。

なおつみたてNISAに選定されているファンドの特徴は以下のとおりです。
  • 購入時手数料がゼロ(ノーロード)
  • 信託報酬が低い
  • 分配金を出さない運用方針
  • ヘッジ目的以外にデリバティブ取引の運用をしない など

つみたてNISAの2つの注意点

つみたてNISAで投資するにあたっての注意点は、主に2つあります。
  • ロールオーバーできない
  • 解約できるが売却代金の受け取りには数日がかかる

1ロールオーバーできない

注意点の1つ目は、ロールオーバーができない点です。つみたてNISAはロールオーバーできないため、非課税期間は20年で終了します。

2解約できるが売却代金の受け取りには数日かかる

つみたてNISAは、運用途中に資産の解約が可能です。投資信託では、解約の手続きをしてから解約代金が入金されるまでに一般的に表4の日数がかかります。

表4.投資信託の解約にかかる日数
投資先 約定日
(金融商品の売買が成立する日)
解約代金受渡日
国内資産のみに投資 解約申込日 解約申込日の3営業日後
国内および
海外資産に投資
解約申込日の2営業日後 解約申込日の5営業日後

表4のように投資信託の解約代金の受け取りまでは、短くても3営業日程度が必要です。資金を使う予定がある場合には、スケジュールに余裕をもって手続きを進めましょう。

つみたてNISA対象銘柄は、インデックスファンドが中心

つみたてNISAの対象銘柄は、インデックスファンドが中心です。インデックスファンドとは、日経平均株価やTOPIX(トピックス)など特定の指標に連動した運用成績を目指す投資信託のことです。インデックスファンドが多く選定される理由としては、主に以下2つがあります。

1.インデックスファンドは手数料が低い

インデックスファンドが投資するのは、目標とする指標が組み入れている銘柄です。そのため独自に投資銘柄を決定するファンドに比べて市場や企業業績を調査する運用会社の手間が少ない特徴があります。運用会社の手間が少ない分、運用会社への報酬が低く抑えられ結果として信託報酬は低く設定されるのです。

2.分配金を出さない運用方針のファンドが多い

インデックスファンドは、指標に連動する運用を目指します。分配金を出して信託財産が減ると運用成績と指標の動きに乖離が生まれる可能性があります。このようなリスクを減らすためにインデックスファンドでは分配金を出さないか、出しても少額に抑える銘柄が多い傾向です。

単一指数国内型

2020年4月1日現在、つみたてNISAの対象となっているインデックスファンドは、156銘柄です。ここからは銘柄の一例を紹介します。まずは国内の一つの指数に連動する運用成績を目指す「単一指数国内型」です。国内の指数に連動するファンドは、値動きがわかりやすい点が特徴です。

1.TOPIXを指標とするファンド

TOPIXを目標指数とするファンドは、12銘柄あります。

・eMAXIS TOPIXインデックス
eMAXIS TOPIXインデックスは、三菱UFJ国際投信株式会社が運用するファンドです。eMAXIS TOPIXインデックスの詳細を表5で紹介します。

表5.eMAXIS TOPIXインデックス
項目 詳細
設定日 2009年10月28日
購入時手数料 なし
信託報酬(税込み) 0.44%以内
決算 年1回(1月26日)
設定来分配金累計 0円(2020年1月時点)
トータルリターン(%)
(2020年4月末基準)
1ヵ月 4.29%
1年 ▲7.5%
設定来 96.97%

2.日経平均株価を指標とするファンド

日経平均株価を指標とするファンドは、16銘柄あります。

・iFree日経225インデックス
iFree日経225インデックスは、大和アセットマネジメント株式会社が運用会社です。ファンドの詳細を以下の表6で紹介します。

表6.iFree日経225インデックス
項目 詳細
設定日 2016年9月8日
購入時手数料 なし
信託報酬(税込み) 0.15%
決算 年1回(9月19日)
設定来分配金累計 0円
トータルリターン(%)
(2020年4月末基準)
1ヵ月 6.71%
1年 ▲7.27%
設定来 27.76%

単一指数海外型

単一指数海外型は、海外の1つの指数に連動した運用成績を目指す投資信託です。海外の資産を組み入れる銘柄の場合、申し込み不可日があります。

1.MSCI ACWI Indexを指標とするファンド

MSCI ACWI Indexとは、米国のMSCI Inc.が算出・公表する日本を除く全世界の株式を対象とした株価指数です。つみたてNISAでは、8銘柄が対象になっています。

・三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド
三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンドは、三井住友DSアセットマネジメント(株)が運用する投資信託です。ファンドの基本事項を表7にまとめます。

表7.三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド
項目 詳細
設定日 2011年4月18日
購入時手数料 なし
信託報酬(税込み) 0.28%
決算 年1回(11月30日)
設定来分配金累計 0円
トータルリターン(%)
(2020年4月末基準)
1ヵ月 9.61%
1年 ▲7.92%
設定来 114.76%
申し込み不可日 ニューヨーク取引所または、ロンドン取引所の休業日

2.MSCI World Indexを指標とするファンド

MSCI World Indexとは、MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)社が算出する株価指数の一つです。日本を除く先進23ヵ国で構成されており、つみたてNISAでは16銘柄があります。

・SMTグローバル株式インデックス・オープン
SMTグローバル株式インデックス・オープンは、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社が運用する投資信託です。SMTグローバル株式インデックス・オープンの詳細は、以下の表8のとおりです。

表8.SMTグローバル株式インデックス・オープン
項目 詳細
設定日 2008年1月9日
購入時手数料 2.2%を上限とし
販売会社が定める
信託報酬(税込み) 0.55%
決算 年2回(5・11月の10日)
設定来分配金累計 80円
トータルリターン(%)
(2020年4月末基準)
1ヵ月 9.74%
1年 ▲7.00%
設定来 70.75%
申し込み不可日 ニューヨーク・ロンドン・フランクフルト・
ユーロネクストパリ証券取引所または、
ニューヨーク・ロンドンの銀行の休業日

3.S&P500を指標とするファンド

S&P500とは、ニューヨーク証券取引所で取引される株式を対象とした株価指数です。つみたてNISA対象ファンドは7つです。

・SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドは、SBIアセットマネジメント(株)が運用するファンドです。詳細を、表9にまとめます。

表9.SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
項目 詳細
設定日 2019年9月26日
購入時手数料 なし
信託報酬(税込み) 0.09%
決算 年1回(9月14日)
設定来分配金累計 0円
トータルリターン(%)
(2020年4月末基準)
1ヵ月 10.01%
6ヵ月 ▲4.69%
設定来 ▲1.51%
申し込み不可日 ニューヨーク証券取引所または、
ニューヨークの銀行の休業日

複数指数国内型

複数指数国内型は、国内における複数の指数に連動する運用成績を目指す銘柄です。複数の指数に投資することで分散投資によりリスクの軽減を狙えます。つみたてNISAでは、2指数および3指数に連動するファンドがあります。

・日本株式・Jリートバランスファンド
日本株式・Jリートバランスファンドは、岡三アセットマネジメント株式会社が運用する投資信託です。詳細を、表10にまとめます。

表10.日本株式・Jリートバランスファンド
項目 詳細
設定日 2017年9月22日
連動する指数 ・日経平均株価
・東証REIT(リート※)指数
購入時手数料 なし
信託報酬(税込み) 0.21%
決算 年1回(9月8日)
設定来分配金累計 0円
トータルリターン(%)
(2020年4月末基準)
1ヵ月 2.83%
1年 ▲9.74%
設定来 6.54%
(※REITとは複数の不動産を運用し賃貸収入や売買益を投資家に分配する投資信託です)

複数指数海外型

複数指数海外型は、世界の複数の指数に連動する運用成績を目指す投資信託です。つみたてNISAでは、2~8指数に連動するファンドがあります。

・JP4資産均等バランス
JP4資産均等バランスは、JP投信株式会社が運用する投資信託です。詳細を表11に紹介します。

表11.JP4資産均等バランス
項目 詳細
設定日 2016年2月18日
連動する指数 ・TOPIX
・MSCIコクサイインデックス
・NOMURA-BPI 総合
・FTSE世界国債インデックス
(除く日本、ヘッジなし・円ベース)
購入時手数料 なし
信託報酬(税込み) 0.11%
決算 年1回(7月15日)
設定来分配金累計 0円
トータルリターン(%)
(2020年4月末基準)
1ヵ月 2.34%
1年 ▲1.74%
設定来 0.89%
申し込み不可日 ニューヨーク証券取引所または
ニューヨークの銀行の休業日

・三井住友・DCつみたてNISA・世界分散ファンド
三井住友・DCつみたてNISA・世界分散ファンドは、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が運用する投資信託です。詳細を表12にまとめます。

表12.三井住友・DCつみたてNISA・世界分散ファンド
項目 詳細
設定日 2017年10月3日
連動する指数 ・TOPIX
・MSCIコクサイインデックス
・MSCIエマージング・マーケット・インデックス
・東証REIT指数
・S&P先進国REIT指数
・NOMURA-BPI 総合
・FTSE世界国債インデックス
・FTSE世界国債インデックス
購入時手数料 なし
信託報酬(税込み) 0.23%
決算 年1回(9月10日)
設定来分配金累計 0円
トータルリターン(%)
(2020年4月末基準)
1ヵ月 3.97%
1年 ▲5.05%
設定来 ▲0.97%
申し込み不可日 ニューヨーク・ロンドンの
取引所または銀行の休業日
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