今手元に100万円あったとしたら、あなたはどのように使いますか?将来のために資産を増やしたいと考えているなら、預金だけでなく資産運用を視野に入れる必要があるかもしれません。今回は、投資信託や株など、各金融商品についてメリットや特徴を解説します。100万円をどのように使えば良いのか、一例としてシミュレーションもご紹介します。

100万円の使い道!預金、投信、株など各メリットは

(写真=PIXTA)

それぞれの金融商品について詳しくみていきましょう。

定期預金

100万円を確実に増やしたいと考えるなら、元本が保証される定期預金で運用すると良いでしょう。しかし、現在の日本の銀行預金は超低金利が続いており、100万円を1年預けたとしても三井住友銀行など大手銀行では0.002%程度、この場合利息は20円程度とわずかな金額しかつきません。ある程度のリスクが許容できるなら、リターンも期待できる投資方法がおすすめです。

債券投資

債券とは、国や地方公共団体、企業などが投資家から資金を調達するために発行する有価証券です。債券には満期が決められており、満期を迎えると購入代金が投資家に払い戻されます。また、満期を迎えるまでの間は、利息を定期的に受け取ることが可能です。国が発行する国債であれば、低リスクで安全性が高いところも債券投資の特徴といえるでしょう。

投資信託

投資信託は、投資家から預かったお金を投資のプロが運用する金融商品です。専門家が債券や株式などに投資や運用をし、運用の成果として利益がでれば、投資家も収入を得ることができます。

分析能力や情報収集力に優れた専門家が運用することで、運用成果やリスクの低減を期待できるところが特徴です。少額での投資が可能なため、資産運用初心者の人にも始めやすい投資商品といえるでしょう。

とはいえ、購入時手数料や信託報酬が発生するため、事前に確認するようにしましょう。

個人型確定拠出年金(iDeCo)

iDeCo(イデコ)とは、個人型確定拠出年金法にもとづいて定められた私的年金のひとつです。加入者が一定の金額を毎月積み立て、投資信託や保険などの金融商品で自ら運用する仕組みになっています。

積み立てた金額と運用の利益は、定年を迎えた後に年金として受け取ることが可能です。掛金は全額所得控除であり、運用益も非課税であるなど、税制面のメリットが大きいところもポイントです。

株式投資

株式投資とは、企業が資金調達をするために発行する株式を購入したり、既に発行されている株式を売買したりして、利益を得る投資です。株式を売買したときの「差益」や「配当金」で利益を得ることができます。

株価の値動きが激しいときに投資をすると大きな利益を得られる可能性がありますが、同時に大きな損失が発生するリスクも。ハイリスクハイリターンの投資であることを理解しておく必要があるでしょう。

資産運用で失敗しないためのポイント

(写真=PIXTA)

定期預金にのみ投資資金を預ける場合はあまり関係がありませんが、株式や債券などにも投資をして資産運用を行う場合は「分散投資」を心がけましょう。リスクを低減し、失敗が少なくなります。ここでは分散投資の3つの方法について解説します。

資産の分散

同じ金融商品ばかりに投資するのではなく、複数の金融商品を組み合わせて投資する方法です。例えば、株式と債券は一般的に異なる値動きをするため、株式と債券の両方に投資をすれば、リスクを低減することができます。

時間の分散

一度に100万円すべてを投資するのではなく、複数回に分けて投資をするなど、投資のタイミングを分散させる方法です。高い価格で一度に100万円分購入してしまうより、時期をずらして購入することで、平均するとコストを抑えることができ、リスクの低減につながります。

地域の分散

株式や債券、投資信託などを購入する場合は、どの地域のリスクを取るのかを考え、一か所に集中させない事がリスク分散につながります。

先進国と新興国、国内と海外など、さまざまな地域を組み合わせ、市場環境の違うあらゆる国や地域へ投資することで、リスクを抑えることができます。