「お墓は先祖代々引き継ぐもの」という昔ながらの考え方が、ライフスタイルの変化とともに揺らぎ、新たな転換期を迎えています。最近のお墓事情からひとりっ子が今からできるお墓対策について解説します。

ひとりっ子にありがちな4つの「お墓」問題

ひとりっ子の場合、次のような「お墓の問題」がありえます。

  • ひとりっ子で親元を離れているため、遠方までお墓参りに行くことができず、お墓を引き継ぐのは難しい
  • ひとりっ子同士が結婚をして子どもはいるが、両家のお墓を守るのは大変
  • ひとりっ子同士が結婚をしたが子どもがいないため、引き継ぐ人がいない
  • ひとりっ子で生涯独身となると、自分の次に引き継ぐ人がいない

「お墓を持たない」という選択肢

お墓の引継ぎが困難になりつつある現状をうけ、供養のあり方も変化してきています。「墓じまい」という言葉があるように、「お墓を持たない」という選択もあるのです。遺骨を手元に置いておく手元供養、遺骨を里山に返す樹木葬、遺骨を海に散骨など、さまざまな方法により「持たない」を選択する人もいます。

一方で、先祖代々引き継がれてきた墓は、遠方の墓所から近くの墓所への移動し、永代供養墓の契約をするといった「改葬」という選択肢もあります。永代供養墓とは、寺院や霊園が家族に代わって墓守をしてくれるお墓です。お参りする人がいなくなっても、無縁仏や無縁墓にはなりません。

永代供養墓の獲得に力を入れる寺院も増加傾向にあります。永代供養墓が増えることにより、ひとりっ子が抱えるお墓問題が解決し寺も収入が安定するという、win-winの関係が結べます。  

今のうちから話し合いを

時代の変化に伴い、供養のあり方も多様化しています。その中で自分や家族にあった供養方法を見つけるには、関係者が皆、健康なうちにじっくり話し合うことが一番大切です。

文・秋口千佳(夢のかけはし代表取締役)

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