SUUMOの首都圏新築マンション契約者動向調査によると、親のサポートを受けて家を購入する人は2割、つまり5人に1人は援助を受けている。実は援助してもらった人がある制度を知らずにいると大損するかもしれない。

親から住宅取得のための資金援助は……

親から住宅資金を援助してもらう場合は、税金がかからない非課税枠がある。2016年1月から9月に住宅購入の契約をした場合、非課税枠は700万円。こればかりか通常の贈与税、年間110万円までは税金がかからない基礎控除があるので、この基礎控除も非課税枠も合算することができる。700万円と110万円との合計810万円まぜ税金ゼロというわけだ。

購入する住宅が性能の高い住宅だった場合、さらに非課税枠が大きくなるのである。住宅の性能が一定の基準をみたすと非課税枠が500万円上乗せされて1,200万円アップする。省エネルギー性能と耐震性能、バリアフリー性能の3つである。

省エネは、断熱等性能等級4または一時エネルギー消費量等級4以上相当であることをいう。耐震性能は、耐震等級2以上または免震建築物であることをいう。バリアフリー性能は、高齢者等配慮対策等級3以上であることをいう。

ただし、この非課税制度を利用するのは確定申告が必要である。810万円以下だから申告しなくてはいいんだと思ってはいけない。申告して、この非課税制度を利用する旨を税務署に提出つまり確定申告しなくては適用したことにはならないので注意が必要である。

非課税枠の恩恵を受けるには、20歳以上であることや合計所得が200万円以下であること、贈与を受けた年の翌年3月15日までに引き渡しを受け、同年12月31日までに入居することなどの要件もある。購入する住戸の専有面積(登記簿面積)が50平方メートル以上240平方メートル以下であることも要件となるので確認しよう。