高齢者を狙った振り込み詐欺などの特殊詐欺は、年々増加傾向にあります。巧妙な手口によって騙されてしまい、詐欺被害に遭った方の中には、自責の念から精神的なダメージを受け、最悪自死に至るケースも。自分が40代になると、そろそろ親も高齢になってきますよね。そこで今回は、離れて暮らす親を詐欺から守るための心得や対策をご紹介します。

特殊詐欺の現状

2017年に起きた振り込め詐欺などの特殊詐欺の認知件数は約1万8,000件で、そのうち65歳以上の高齢者が占める割合は7割となっており、やはり高齢者を狙った犯罪であることが分かります。(警視庁の調査より)

手口別にみると、オレオレ詐欺が96.1%、還付金等詐欺が93.8%となっており、全被害者の約7割が女性という特徴があります。

年々巧妙になる「なりすまし」の手口

オレオレ詐欺の場合は、子や孫など親族になりすまし「株に失敗した」「小切手の入ったカバンを置き忘れた」など今すぐお金が必要であることを切り出し、現金を要求するケースが多く見られます。

また還付金等詐欺の場合には、役所や税務署、金融機関の職員になりすまし「医療費の払い戻しがある」「近くのコンビニのATMで手続きができる」など電話をかけ、還付金の受け取りと装って送金をさせるという手口になります。

いずれも犯罪者との初めの接点は電話が多いため、「電話対策」が防犯の鍵を握っています。