こんにちは、婚活FP(ファイナンシャル・プランナー)山本です。

婚活中・独身のアラサー女性が、「なるべく高年収な男性を捕まえたい」と思うのは自然なコトです。しかし、高収入な男性と結婚したからといって、「優雅な専業主婦」は本当に実現するのでしょうか?

今回は「高年収な男性と結婚したのに人生がバラ色ではなかった女性」の実話です。ぜひあなたの婚活、人生にお役立て下さいませ。

年収800万円、一部上場企業勤めのサラリーマンと結婚するまで

ある地方に20代後半の独身女性、絵里さん(仮名)がいました。

絵里さんは中小企業に勤める身で、年収は約400万円。当然のように「高年収な男性との結婚」を望み、日々婚活に明け暮れる日々でした。

そしてついにある日、運命的な出会いが!

お相手は30代前半の一部上場会社に勤める男性、一志さん(仮名)。年収はおよそ800万円でした。また一志さんはいわゆる「男らしい男性」で、デート代も全額オゴり。すっかり虜になった絵里さんは全力で猛アピールし、およそ半年後に二人は結婚しました。

新婚生活は夢に描いた通り

新婚生活は、絵里さんが夢に描いていた通りでした。

一志さんの要望で専業主婦になり、オートロック等の設備が整った高級住宅に住み、一人娘の花梨(かりん)ちゃん(仮名)にも恵まれました。

花梨ちゃんが幼稚園に入るころから毎年、海外旅行にも。その一方で絵里さんはそれなりに教育熱心でした。そろばんや英会話をはじめ、花梨ちゃんの成長に合わせて塾や家庭教師も習わせていました。

また花梨ちゃんも母親の期待に応えようと懸命に努力し、その地域でも偏差値トップの高校に進学できました。

(写真=pathdoc/Shutterstock.com)

娘の進路相談でやっと気付いた「お金がない!」

本当に家族そろって順風満帆な人生……だったのですが、花梨ちゃんが高校3年生になった時に問題が発生しました。

なんとこちらの一家、今までまったく貯金をしてこなかったのです。

花梨ちゃんが高校に入ったあたりから気が抜けたのか、絵里さんは外食、ブランド品などを買う機会が増えました。そして進路相談の際に初めて私立大学の学費の高さを知り、愕然としたのです。

当の花梨ちゃんといえば、高校入学後は成績も低迷。

さらに一志さんは一志さんで、ずっと家計には無関心でした。三者揃いも揃って「しっかりして欲しい」という感じですね。

プロにも相談しましたが、家計を改めなければどうにもならず、そしてまた、指摘された通りにすぐに改めることは絵里さんたちにとって難しいことでした。

娘は大学進学を諦め、高卒で社会へ

結局、花梨ちゃんは家族で色々話し合った結果、高卒で社会に出ることに。就職先が見つかったことは不幸中の幸いでしょうか。高学歴を手に入れることも出来たのに、本当に残念です。

ちなみに絵里さん夫婦はこの後、ずっと「貯金したいのにできない。生活水準を下げたいのになかなか下げられない」という葛藤と戦うことになりました。

一志さんが定年を迎えれば、収入は激減してしまうという現状もあります。

結局、「高年収の男性と結婚したからこそ生活水準が高くなりすぎ、生活水準を落とす苦しみと戦い続ける人生」になってしまいました。

原因は「下を見て安心していた」

あなたの目には絵里さんがどう映ったでしょうか?

絵里さんたちは、夫婦揃って「ずっと下を見て安心していた」そうです。相談に来た頃の一志さんの年収はほぼ1000万円あり、「自分より年収の低い人が多く、そういう人でもちゃんと子どもを大学まで出しているからきっと大丈夫」と。

現実はそう甘くはありませんでした。大事なのは「下」より「前」!つまり、「未来」です。

先々必要なお金を考え、貯金をしながら、身の丈に合った生活をすることが何よりも大事ということです。

一度上がった生活水準は、本当に下げるのが困難です。

「年収が高ければ安心」ではなく、収入に見合った生活をきちんと維持できることではじめて豊かな生活を送れるのかもしれません。

文・婚活FP山本(山本FPオフィス代表)/DAILY ANDS

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