日本では女性にしかできない「助産師」。実は平均年収を調べてみると看護師よりも高いということはご存じでしょうか?出産時だけでなく産後のサポートも行う助産師は、現在活躍の場が広がっている職種でもあります。今回は、助産師の年収について注目します。

助産師は明確に女性のみが就けると定められた数少ない職業

近年、男性の看護師が増えてきましたが、男性の助産師は見かけません。それは、なり手がいないのではなく、保健師助産師看護師法第3条において「助産師は女子」と明確に規定されているためです。日本では、助産師は女性だけが就けると法律によって定められた数少ない職業です。

助産師の平均年収は約500万円で看護師よりも高い

転職会議のまとめによると助産師の平均年収(全世代)は、約493万円です。また、厚生労働省の厚生労働省賃金統計調査によると助産師の平均年収は約500万円となっています。一方、転職会議で看護師の寧金年収を見ると約425万円。助産師は、看護師に比べて平均年収が約68万円も高いことになります。

助産師の平均年収を都道府県別で見ると東京都の年収が突出して高く、次いで大阪や名古屋などの都市部で高いという傾向です。また、30~50代にかけて経験を積むにしたがって年収の増加幅が大きいという傾向もあります。これは、経験を積むに従い責任あるポストにつくため、給与にも反映されている結果です。

看護婦よりも平均年収が高い理由とは

看護師とここまで収入の差がついているのは、助産師の資格は看護師の資格を前提としており看護師と助産師、2つの国家試験に合格しなければならないからです。また、「助産師は看護師と比較して人数が少ない」という点も年収を押し上げている原因の一つです。2016年における助産師の就業人数は3万9,613人に対し看護師は121万665人。助産師は看護婦の約30分の1しかいません。

さらに、助産師には開業権があるため、独立して助産所を開業することも可能です。独立開業して出産時だけでなく産後も育児のサポート役として活躍できる場が広がっていることも助産師の年収を上げる要因の一つとなっています。これから看護師を目指す方は、助産師資格の取得も視野に入れてみるのもいいのではないでしょうか。

文・藤森みすず

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