もし、ブラック企業に入ってしまったら? 一度ブラック企業に入社してしまうと、【辞めさせて貰えない】と悩む方や、【辞めざるを得ない状況に仕向けられる】といった恐ろしいケースが多いのが事実です。ではもし自分が入社した後に、会社がブラックだと気づいたら。今回は、ブラック企業に入ってしまった時の対処法について学びましょう。

おはようございます。キャリアアドバイザーAです。

何回か「ブラック企業の見極め方」についてお伝えしてきました。Cinq読者の皆様の中にもし、うっかりブラック企業に入ってしまった方がいたら、最低限知っておいていただきたい「ブラック企業に入ってしまった場合の対処方法」について、今回はお伝えしたいと思います。

ブラック企業を辞める前に確認しておきたいのは「経済的状況」

(写真=getty images®)

ブラック企業との関わり方において、問題は大きく分けて2つのパターンがあります。それは、【辞めさせて貰えない】、または【辞めざるを得ない状況に仕向けられる】ということです。

日々激務のブラック企業から抜け出すことばかりを考えていても、焦って転職活動に挑んでしまうと、またブラック企業のお世話になってしまうかもしれません。

私はこれまでキャリアコンサルタントとして、たくさんの履歴書を拝見してきましたが、本当に何度も何度もブラック企業とのご縁ばかり続いてしまう方がいます。そういった人が一人でも減るよう、参考にしていただきたいと思っています。

まず、大前提として、「会社を辞める」経済面の準備はできていますか?

会社を辞めるということは、(切れ目なく就職先がある以外は)一定期間収入が途絶えるということ。失業給付も、「自己都合退職」の場合は待機期間は3か月以上になります。
一人暮らしをしている方であれば、家賃や光熱費、税金等を一定期間支払える蓄えがあることが大前提となります。

手元の金額が心もとなくなってくると、人はどうしても焦りが生まれます。この「焦り」と「ブラック企業への転職」は、とても関係が深いように思います。

【失業給付についての豆知識】

(写真=getty images®)

勤続年数に応じ、90日以上、最大330日間の給付を受けられます。

給付される金額も勤続年数や、収入、年齢で変わってきますが、前職の収入の5~8割程度の失業給付を受け取ることができます。1日平均にしておおよそ6,500円~7,500円程。失業保険を利用して、余裕を持って次の職場を見つけましょう。

次の仕事がすぐに決まって、失業給付期間を残して転職できた場合についてご存知でしょうか?

期間を3分の1以上残した状態で就職が決定すると、「再就職手当」がもらえます。失業給付の受給期間が残り3分の1以上なら、支給残額の50%、残り3分の2以上なら60%にあたる金額が、再就職の祝い金として一括で支払われます。

最終的にもらえる額は減ってしまいますが、給与と並行してもらえるボーナスと考えると、ちょっぴり嬉しい収入になるのではないでしょうか。

また、「失業給付を満額もらってから転職しよう」等という目標を立てると、たいていの場合「最初から本気モード」での活動にならないものです。

この「再就職手当」を申請することを目標として活動するくらいのペースでちょうで良いのです。離職期間があまり長くならないようにするためにも、頭の片隅に覚えておいていただければと思います。