東洋経済オンライン「女子就活生が選ぶ「就職人気ランキング」TOP100」で29位に入った、大手食品メーカー「味の素株式会社」(以降「味の素」)。多くの人が勤めたいと思う企業の年収はいくらなのか、最新の有価証券報告書から従業員の年間給与を紹介します。

有価証券報告書とは?

日本証券業協会によれば、有価証券報告書とは「会社の概況から事業や設備の状況、財務状況まで多岐にわたる情報が盛り込まれている報告書のこと」とあります。子会社を保有している企業の場合、連結決算と単体決算に分けて利益等が表示されています。単体はその企業のみの損失や利益等の数字、連結は子会社や関連会社も含めた数字です。

子会社の経営状況は少なからず親会社に影響しますので、現在は日本を含め世界的に連結決算の数字が重要視されています。有価証券報告書は、就職・転職の際にも非常に役立つ書類です。有価証券報告書の記載内容は、事業の状況や、これまで企業が成長してきた沿革、今後の中長期経営計画、将来的なリスクなど、その企業の情報が客観的な数字として克明に記されています。

しっかり読み込んでおくと面接官との受け答えもスムーズになりますので、ぜひ活用しましょう。

味の素の平均年間給与は約982万円

味の素の平均年間給与は982万2,735円です。また、平均年齢は43.6歳で平均勤続年数は19.9年であることが分かります。(2019年3月31日現在における提出会社単体の数字)子会社を含めた連結ベースで売上高を見てみると、2016年3月期は約1兆1,494億円でしたが、2019年3月期は約1兆1,274億円と減少しており苦戦中です。

連結ベースの売上高では、苦戦する国内食品を主に海外食品・ヘルスケアの2セグメントが支える形となっています。調味料関連は原燃料費の高騰、冷凍食品やコーヒーは競争激化による売り上げ減少となっており国内食品の収益改善が目下の課題でしょう。