MBAと一言で言っても、どのようなことが学べるのか分かりにくいと感じる人もいるでしょう。またMBAを取得するメリットが分からないという場合もあると思います。MBAが取得できるスクールは日本国内にもありますが、海外MBAのほうが知名度が高く、費用に関しても大きな違いがあります。MBAとは何か、学んだあとにどのように生かすことができるのかを紹介します。

MBAって何?

MBAの意味・MBA取得にあたって学べること

MBAとは「Master of Business Administration」の略で、日本語では「経営学修士」のことです。経営のプロフェッショナルを育てるためのカリキュラムで、実践に即した問題解決の方法を学ぶため、実際にさまざまな企業で起こった成功や失敗の事例を使った「ケーススタディ」を行います。

実例をもとに、より良い解決方法やどのような対応を取るべきだったのかなどを学生同士で話し合いながら学ぶため、MBA取得後は企業の即戦力となれるほか、経営学、ファイナンス、マーケティング、会計学、情報システムなどについての理論を総合的に学ぶことで、経営者に必要な専門知識を培うことができます。

MBAの取得は難しい?ビジネススクールの入学難易度と期待されるスキル

MBAが取得できるビジネススクールは、将来有望なビジネスリーダーを育成する場です。経験を生かして「ケーススタディ」で深い議論を行えたり、MBA取得後に大きな活躍が期待できたりする人材が求められています。入学試験および面接で、自分の職務経歴や今後のビジョンをいかにアピールできるかが勝負でしょう。

また、インターンシップが必須である大学もあり、ただ入学して籍を置いていれば卒業できるわけではありません。卒業するために必要なTOEICの点数を設定している大学もあり、グローバルに活躍する人材であることも重要です。

就職した企業からの奨学金でMBAを取得する人も

大手総合商社など、海外のビジネススクールへ社員を派遣している企業もあります。MBA取得にはお金と時間がかかるため、企業に入社してキャリアを積み、企業からの派遣でビジネススクールに行くのも一つの方法です。

名刺の肩書のためにしては高すぎる!?有名校でMBAを取得する場合

(写真=PIXTA)

アメリカのMBA

アメリカでMBAを取得するのにかかる期間は、多くの場合2年間です。費用に関しては、2019年度のハーバードビジネススクールを例に挙げると、学費が7万3440米ドル。それに加えて、家賃や食費、本代などを含めた費用の概算が、独身の場合で11万740米ドル、日本円にして約1,200万円です。つまり2年間のMBA課程を修了する場合、2,400万円程度かかることになります。

ヨーロッパなどアメリカ以外のMBA

フランスの有名校INSEAD(インシアード)にフルタイムで通ってMBAを取得する場合、期間は10ヵ月で、費用は8万5500ユーロ、日本円にして約1,050万円です。

米国と比較して期間が比較的短い理由は、基本的なビジネスの知識をすでに習得した人を対象としているためです。例えばINSEADにおける学生の平均就業年数は6年で、ある程度社会人経験がある人向けのカリキュラムと言えるでしょう。

日本のMBA

日本におけるMBAの多くは2年間の学習を必要としますが、グロービス経営大学院では単科生制度を設けています。まずは単科で受講を始めてみて、一度様子を見てからMBAを取得するための本科へ入学することが可能です。

また、早稲田大学では英語での履修が基本で、グローバルなレベルでの教育を強みとしています。早稲田大学のビジネススクールに全日制の学生として通う場合、学費は2年間で合計372万6,000円です(2019年度入学)。海外でMBAを取得する場合と比べると、かなり割安と言えるでしょう。