MBAとは学位の名称で、「経営学修士」を意味します。いわば経営のプロである証です。しかし、MBA取得後、学んだ知識をどのように生かせばよいのか分からないという人もいることでしょう。MBAの取得には時間と費用がかかるため、入学する前にしっかりと卒業後について考えておきたいものです。今回はMBA取得後に独立するケースを中心に、MBAを取得するメリットを紹介します。

MBAで人生が変わる?MBAの生かし方

MBA取得は起業に向いているのか

ハーバード大学のビジネススクールが2018年度の入学生を対象に行った調査によると、起業をする学生は全体の8%であることが分かりました。つまり、ビジネススクールでMBAを取得した学生の大半が、卒業後は企業に就職するということになります。

では、MBAの取得は起業に向いているのでしょうか?その答えとして、すでに斬新なサービスや画期的な商品などのアイデアがある場合は向いていると言えます。

MBA取得の目的とは

MBAのカリキュラムは、起業をするための画期的なアイデアを模索するためのものではありません。基本的には多くの経営やマーケティング理論を学習しながら、起業した後にうまく経営をしていくためのノウハウを学ぶものです。

とはいえ、まだアイデアはないけど将来起業したいという人にも、MBAで学ぶ価値は十分にあります。それは、MBAでは専門的な知識や人脈が得られるからです。

MBAで培われる人脈を通じて、あるいは過去に大企業などで起こった実際の経営トラブルなどをケーススタディとして学ぶ中で、起業のアイデアを得るチャンスは多分にあるでしょう。

経営者がMBAで学ぶ理由

経営者がMBAで学ぶ理由は、MBAを取得することで会計、経営学、マーケティング、ファイナンス、情報システムなどの知識が体系的に身に付けられるためです。

経営者は自分のアイデアを事業として実現させ、社会で役立てるために必死になって会社を育てています。ただ、その中で行われる経営判断や選択は、MBAにおいて理論を学ぶことにより効率的に行うことができるようになるのです。

MBAで独立!MBA取得が独立に役立つ理由

人脈ができる

MBAは多くの場合、社会経験を積んだ人が実務の中で得た経験を元に、MBAで学ぶ理論と照らし合わせ、相乗効果を高めるために取得するものです。そのため、非常に幅広いバックグラウンドを有した生徒が集まります。

また、有名なビジネススクールなどでは、著名な卒業生を招いて講義を行ったり、懇親会を催したりしています。MBAを取得するための場は、そもそも志の高い人々が集まるため、それまで想像もしていなかったような貴重な出会いに恵まれることもあるでしょう。

経営判断の方法を学べる

会社の置かれている状況を正しく理解するためには、財務諸表の数字から経営判断に必要な事実を読み取る能力が必須です。また、そこから読み取った情報を利用し、問題点を解決しながら事業を成長させていく手法も必須です。

分からない部分はコンサルタントに頼ることもできますが、会社の実情を自ら把握し、かじを切れる能力は、経営者として大きな強みとなります。

有名校のMBAを取得していることで信頼を得やすくなる

MBAの取得は、事業を行ううえで心強い支えとなってくれます。知識に裏付けされた自分への自信につながるだけではなく、ビジネスパートナーに対しても良い印象を与え、信頼を得やすくなります。

取得したMBAが有名校のものであれば、入学の基準や卒業の基準、学力レベルも高いとみなされ、その後の事業展開においてよりプラスに働くこととなるでしょう。