テクノロジーによる時代の変化は、リクルート産業にもおよんでいる。従来の人材派遣会社や広告を通した求人の需要が著しく減り、代わってソーシャル・ネットワーク(SNS)や「アルムナイ・ネットワーク(離職者、OBなど)」を利用した人材確保が主流となりそうだ。

PWCが世界83カ国、1409人のCEOを対象に行った調査によると、72%が「SNSに力をいれる」と回答しており、中でも自社ウェブサイトの求人ページ(87%)やLinkedIn(78%)、Facebook(64%)が人気だ。

現職者、アルムナイによる推薦も人気

消費者に商品やサービスをアピールするうえで、企業にとって欠かせないツールとなったSNS。利用途は顧客とのコミュニケーションにまで広がりを見せ、ついにリクルート手段としても注目を浴び始めた。

応募者と直接コミュニケーションを図ることが可能な分、人材派遣会社などのサードパーティーを介するよりも最適な人材を探しやすく、雑誌や新聞の求人広告よりも時間が短縮できるという点で、SNSは非常に有利だ。

自社ウェブサイトに求人欄を設ける企業が増えているが、ビジネスSNSサイト、LinkedInや幅広い層に利用されているFacebookが、優秀な人材を発掘するチャンネルとして人気が高い。

企業によってはYouTube(63%)、Twitter(45%)、Instagram(27%)などにも手を伸ばし、自社で働く魅力を応募者に伝えようとしている。

また59%が「現職者による推薦」、49%が「アルムナイ」と呼ばれる元従業員などの関係者から、より精力的に新たな人材を探すことを検討している事実も、直接的なコミュニケーションを求める現代の企業の姿勢を表している。

就職フェアや検索エンジンへの趣向は特に変化が見られず、今後も順調な伸びを記録しそうだ。

対照的にこれまで主流だった新聞や雑誌広告は42%が「今後減らす」と回答。人材派遣や掲示板なども、20%から33%ほど需要が落ちこむと予想されている。

テクノロジーを利用して自社の魅力を直接消費者に伝え、それに共感できる応募者のみをふるいにかける。企業にとっても消費者にとっても、非常に効率的だといえるだろう。

文・ZUU online 編集部/ZUU online

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