著名なスポーツマンが、大事な場面で必ず決まったポーズをとるといった「ゲン担ぎ」はよく知られていますが、その効果には科学的根拠があります。飛行機内でも、常に召し上がるメニューが同じというトップアスリートや、いつも同じ座席にこだわる経営者の方など、「ゲン担ぎ」をされる方が多くいらっしゃいました。
成功者がより高いパフォーマンスを引き出すために活用する「ゲン担ぎ」から得られる効果のメカニズムをお話します。

アンカリングによる効果

この記事では使われる「アカンリング」という言葉は、マーケティングなどいろいろな場面で使われるアンカリングの心理的な面にフォーカスし、動作という「刺激」とそれにより生み出す心身の平静という「反応」をリンクさせた条件付けのことをいいます。

簡単に言うと、「これをすればこうなる」といった行動をパターン化できたアンカリングは、どんなコンディションでも最高の心身の状態を作ることが期待できるといいます。

緊張や不安、大きな責任を伴う大切な場面で、アンカリングはストレスに負けない心のスイッチを押すことができるので、状況に左右されない心の状態を作るのに役立つのです。

小さな習慣のルーティン化による効果

勝負の日につけるネクタイを決めているといった「ゲン担ぎ」のように、固定した行動を習慣化することで、余計な選択に迷うことがなくなり作業の能率アップが期待できます。

また、小さな積み重ねも積もれば大きな達成感を生み、自身の努力による成功体験となって自信や勇気につながる効果もあります。

その結果、幸福感を得て、幸福物質ドーパミン分泌による脳への報酬からさらなるヤル気を生み出すといった好循環ができるのです。