米国では、結婚や妊娠をした友達に「今後仕事はどうするの?」という質問をすれば、「続ける、どうして?」と不思議がられることがあるかもしれません。

結婚や妊娠は多くの人の人生で起こりうる最も“普通”のことなので、特別扱いされることは少ないのです。

米国といってもとても広いため、どこの州でもというわけではありません。筆者のニューヨーク、ロサンゼルスでの経験を元に、米国人女性が仕事を続けられる理由にもなっているであろう、彼女たちの頭の中で意識している3つのことを紹介します。

1. 自分が家計を支える

米労働省の調査では、40歳までの転職回数は平均10回というデータがあり、パートナーも自分自身も転職や解雇のリスクが常にあります。このため、共働きの方が安心ですし、解雇された夫の代わりに、妻が働いて家計を支え、夫が主夫となって子どもの面倒を見ている家庭も珍しくありません。

また、世界の統計(2017年、総務省統計局)によると、日本は1000人中の離婚率が1.8%に対して、米国は2.8%と日本の約1.5倍。米国は日本よりシングルマザーの割合が高いです。

米国では女性が家計を支えるという意識が強く、仕事を続けざるを得ないとも言えそうです。

(写真=PIXTA)

2. 職場の環境は気にしない

米国の採用面接で、年齢や結婚しているか、子どもがいるかどうかといったプライベートの質問をすることは法律で禁止されています。履歴書にも写真や年齢を記入する必要はありません。

プライベートの予定がある際は、上司に伝えて、在宅勤務か他の日に長く働くなど、融通を利かせることができます。「会社に悪い、迷惑がかかる」という心配はしません。

会社にとって貢献しているか、迷惑をかけているかは、あなたが心配するものではなく、会社が決めることです。解雇されない限り、自信を持って、会社はあなたの仕事に満足していると考えましょう。