みなさんはこれまでに「転職」を考えたことがありますか?
新入社員の時には「この会社に定年まで勤め上げよう!」と思っていても、実際はよりよい条件での勤務、ライフスタイルの変化や体力・体調の変化、別の仕事への興味などから、転職を検討することもありますよね。実際に転職をしたことがある人も多いのではないでしょうか。
社会経験が豊富な40代女性が転職を成功させるためのポイントをご紹介します。
転職するなら今?40代女性を取り巻く転職市場の状況
まず、40代女性を取り巻く転職市場について見ていきましょう。
企業が40代女性の採用を増やしているというデータがあります。厚生労働省の「雇用労働調査」によると、40代女性の入職率は2016年に14.2%と、5年前に比べると1.3ポイントアップしています。
入職率とは、労働者全体のうち、その年に新たに就職や転職をした人の割合を表します。同じ期間での30代女性の入職率は0.03ポイントダウンしていることに比べても、多くの企業が40代女性を採用しているといえます。
一方で、先が見えないのも景気動向の特徴です。企業が「人を採用したい」と考えている時期を見極めて、転職活動することをおすすめします。
40代女性の転職は難しい?
いくら企業が女性の採用を増やしているとはいえ、40代女性が転職する時のマイナスポイントもあります。
例えば、同じ業務経験と能力がある2名で迷った場合、企業では長く働いてもらえる、年齢が若い方を採用する傾向が高いです。
そのほか、選考において「年齢に見合った経験が不足している」、「新しいことを学習する意欲が低い」と判断されるケースが、40代女性の転職を難しい状況にしています。
転職成功につながりやすい資格とは
こうしたマイナスポイントを挽回するために資格取得を考える人もいるかもしれません。一般的には、これまでの経歴と関係ある資格を取得することは、年齢に見合った業務能力と知識の証明となり、転職活動に効果的です。一方で、経歴に関係ない資格の取得は、残念ながら転職に直結するとは限りません。
たとえば、経理業務未経験の人が簿記資格を取得しても、「この人はなぜ簿記資格を取ろうとしたのだろうか?」と、面接官に「キャリアの迷い」を見透かされてしまうからです。
転職のために資格を取ることが効果的なのは、次のようなケースです。
1. 「好きなこと」で手に職
ネイリストなどが当てはまります。好きなことを仕事にできるきっかけとなりますが、プロとして仕事をするためには高い技術力が必要であること、細かな作業であること、未経験者は新人であり給与が安いことなどをふまえ、それでも頑張れるかどうかを考えてみましょう。
2. 業務の幅を広げる資格
今まで取り組んできた仕事に深みや幅を持たせる資格取得も有効です。例えば、接客や対人の仕事が多い人が、保育士や介護関係の資格を取得するケースがあげられます。英語を学んで外国人に対応できるようになることも良いですね。
3. スキルアップにつながる難関資格
今のお仕事の条件に不満がある方や、ステップアップした仕事に就きたい方は、国家資格や合格率が低い難関資格にチャレンジしましょう。例としては、ファイナンシャル・プランナー、社会保険労務士、中小企業診断士などの資格が挙げられます。資格に関係した経験があれば、よりよい条件の求人に応募ができるようになるでしょう。
いずれにしても、過去のキャリアと今後の「キャリア」についてよく考えてみましょう。キャリアの軸をどこに置くかによって、資格取得が必要かどうかが決まります。
若手批判はNG!面接のポイント
面接では、企業は次のようなことを判断します。
- お任せする仕事をきっちりこなしてもらえる能力があるか
- 未経験部分について新しく学び、習得する意欲があるか
- 今いるスタッフとうまくやっていけるか
会社の雰囲気と合っているか 書類選考に通過したということは、あなたの応募書類をみて、企業が何らかの魅力を感じたということです。
今回募集しているポジションでは、企業はどのような役割を期待しているか、想像してみましょう。そのイメージに沿ってあなた自身のスキルや人柄をアピールすることが面接通過のポイントです。
40代の転職は焦らずマイペースに
転職活動に迷ったら、ハローワークや人材紹介会社のキャリアコンサルタントに相談してみるのもいいでしょう。プロの視点で、あなたが選んだ方針が転職に成功しやすいのか、そうでないのかを判断してもらうこともできます。また、多くの求職者に対応した経験から、転職活動のヒントも教えてもらえるでしょう。
40代の転職活動は、あせらずマイペースで取り組むことがおすすめです。こつこつと活動し、より相性のいい会社とのご縁につなげたいですね。
文・浅葉名津美(中小企業診断士、キャリアコンサルタント)
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