「起業する上で若さが重要だ」このように言われることがある。だが、筆者は若さなどより、圧倒的に重要な起業成功の条件があると考えている。それは「継続できる環境」だ。

若いから成功するわけではない

起業は若いほうが有利だとか、40代前後くらいの成功事例が多いというのは事実かもしれない。しかし、筆者は「若いから成功している」とは思わない。そうではなく「成功する人は若い頃に起業している」というのが正しい理解だと思っている。

起業して成功する人というのは、その有り余るバイタリティを持てましている。そうした人は行動力に優れているので「起業したいけどもう少し後にしよう」などとは考えない。起業家とはやりたくなったら即行動するタイプの人間なのだ。そうした行動力があるからこそ、起業した後も果敢にリスクを取っていくのでビジネスもうまくいくと筆者は考えている。

起業で成功する人はやめない人

「いつか起業したい」という人は大抵起業しない。なぜかというと、そういうことを言っている時点で、起業を先送りにしているからだ。本当の起業家とは、口でいった瞬間に行動をしているような人たちなので「起業したい」ではなく「起業したい、だからもうした」という事後報告になることが多いのだ。

起業して成功する人とは、挑戦を辞めない人たちのことである。一部の天才や、ものすごい幸運に恵まれない限りは、起業してビジネスが軌道に乗るまでに年単位で時間がかかる。その理由は「プロダクトの認知」「顧客の信用醸成」という2つで語ることができる。

起業して売っているその商品は誰も知らない

まずはそもそも認知されるにはとても時間がかかるということだ。iPhoneが発売されたのは2007年だが、日本で大きな騒ぎになり、今のようにみんながスマホをいじるようになったのはそれから何年も何年も先のことである。iPhoneほどイノベーティブで優れたプロダクトで、広告宣伝費をかけても認知されるにはかなりの年数を要するのだ。起業したばかりで広告宣伝費をかけられない人間のビジネスなど、誰も知らないのである。