(本記事は、米山彩香氏の著書『お金と時間の悩みが消えてなくなる 最高の時短』、KADOKAWA、2018年7月27日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

【『お金と時間の悩みが消えてなくなる 最高の時短』シリーズ】
(1)やりたいことを見つけるために必要なポイントとは?
(2)実は「一度決めたことをやり通す」のは人生のムダ?
(3)「石の上にも三年」は無駄?超高速で無駄をなくす方法
(4)あらゆるメモを取っていた「メモ魔」がメモ取りを止めたワケ

※以下、書籍より抜粋

メモは取らなくていい

どうでもいいことに振り回されるリスク

「こまめにメモを取る」「スケジュール帳を充実させる」

これらの作業は、ビジネスパーソンの「常識」となっているものでしょう。私の場合、メモはなるべく「取らない」ようにしています。

スケジュール帳に予定を書き込むことも、極力行いません。

なぜかといえば……まず、その作業時間がもったいないからです。

人の話を聞いてこまめにメモを取る……一見、真面目に仕事に集中しているような姿です。

ですが、そのときに集中しているのは、メモを取るという「書く行為」。話に集中するというよりは、「メモ取り」という行動に集中しているわけです。

このメモが後に役立つかといえば、実はそうではない場合が多いものです。

メモを見返さなくても、重要なことは覚えているものです。メモに書かれたさまざまなことは、ほとんどが重要なものではなかったということは、よくあることです。

しかも、その重要ではないことに対して「あれ、これ何だっけ?」と思い、メモを 取ったときのことを一生懸命思い出す、他に書いてあるものはないかと、メールの履歴なども確認する……つまり、重要ではないことに振り回されてしまうこともあるでしょう。

こんな時間、本当にムダだと思いませんか?

まさに「メモを取ることの弊害」です。

大切なのは、メモを取るという行為ではなく、重要なことをインプットすること。

その目的を忘れて、メモを取ることで満足してしまうのが、とても危険なのです。

会社の会議などでも、こまめにメモを取ることは一見、一生懸命仕事に集中しているように見えるかもしれませんが、実は仕事の効率化とはほとんど関係のない作業です。

それよりも、ホワイトボードに書かれたものをスマートフォンで撮影して、参加者で画像を共有するというスタイルのほうが、よほど効率的です。

これなら誰もが会議の内容、人の発言に集中できるでしょう。

ただし、このホワイトボードに書かれたことですら、後に役立つかといえば、そうでない場合が多いものです。

キツい言い方をすれば、ホワイトボードを使うことで、しっかり会議をしたつもりになっている……。

「会議といえばホワイトボードを使って」というやり方も、結局は古い慣習でしかない場合がほとんどだと思います。