この記事は谷本理恵子氏の著書『女性に「即決」される文章の作り方~「どうして売れないんだろう」と思った時、真っ先に読む本~』の内容を抜粋したものになります。

『女性に「即決」される文章の作り方』シリーズ

(1)「欲しくない」を「欲しい」に変えるセールスライティングのコツ
(2)「興味がない人」を振り向かせるパワーワードとは?
(3)未経験の商品を売るための「相手への伝え方」とは?
(4)セールスコピーライターが教える「うさん臭くない」文章の作り方

※以下、書籍より抜粋

売り手の言うことは、うさん臭い

  • 安心して読める文章に、なっていますか?
  • 続きを読むにも、信頼が必要 お客様にとって、つい引き込まれていく興味深い話というのは、これまでの常識がどこか覆されるような内容です。「続きを読まなければ、損をする」と感じるのは、自分の知らない新しい話がありそうだからこそ。

    けれど、お客様にとって驚く内容であればあるほど、読んだ瞬間に「まさか! 嘘でしょ?」と思われることも多くなります。「胡散くさい」と思いながら、先を読み続けることはできません。
    ですから、続きを読んでもらうためには、その前後に「確かに本当らしい」と思える情報を提示し、「このまま続けて読んでも、安心」だと感じていただく必要があります。

    信頼は証拠の質と量で決まる

    小さな約束であれば、「ささやかな証拠」しかなくても信じられますが、お客様にとって意外な事実であるほど、「驚きに見合うしっかりした証拠」でバックアップしていかないと、続きを読みたいとは思えなくなってしまいます。つまり、売るための文章を書くときには、「続きを読む」ことを躊躇させないだけの「証拠」 が必要なのです。

    信じられるかどうかは、証拠の「質」と「量」で決まります。たとえば、そのジャンルの専門家の推薦の声1つと、一般のお客様の感想では、重みが違いますよね。

    客観性や専門性が高く、お客様にとって「信憑性が高い」と感じられる証拠であるほど、少ない量で十分な証明になります。逆に、そこまでの権威性がない場合には、信頼を「数で稼ぐ」必要がでてくるわけです。

    また、できる限り「具体的な変化で見せる」ことを心がけるようにすると、証拠としての質が上がります。なんとなく「英語が話せるようになる」と言われるよりは「小学校で英検2級がとれる」と言われた方が信じられそうな気がするものです。

    新事実+バックアップが1セット

    続きを読んでもらうためには「お客様にとってちょっぴり意外な新事実」と「それが本当にありうることだと思える証拠のバックアップ」とを、常にセットにして見せていくことを考えます。

    自分の書いた文章に、まっさらな気持ちで向き合った時に、「続きを読もう」と思うために必要なだけの「意外性」だけではなく、それに見合う質と量を伴った「証拠」が確保できているのかをチェックするようにしてみてください。安心して読み進められる文章であることは、お客様にとって、興味をそそられる魅力的な文章であること以上に大切です。

    業界の常識を敢えて言う

    お客様が驚くような「新事実」と言っても、他にはない最新成分や独自技術が求められているわけではありません。なにしろ、一般の人にとっては、業界では常識のことだって、驚きの宝庫です。

    ですから、他の会社が「あまりに当たり前すぎる」と考えているようなことを言うだけでも、お客様にとっては「そうなんだ」と意外に思っていただけるはずです。

    たとえば、某掃除機メーカーは「吸引力が落ちない」点をアピールして大ヒットしましたが、他の掃除機メーカーにとっては、掃除機の基本性能と言うべき「吸引力」をあえて打ち出すなど、思いもよらなかったかもしれません。

    また、「木目を互い違いに重ねる積層構造」だから安心だと宣伝していたソファもありますが、ソファの素材は、一枚板ではなく合板でできているのは、常識的。それに合板であれば、木目が互い違いに重ねてあるのが当たり前ですよね。

    ですから、あえて取り上げるほどの、特別なことでなくていいのです。みんながやってる業界のスタンダード、極めて普通の内容であっても、あえて言われることで、「ちゃんと、こだわって作られているんだ」という安心感につながり、しっかりと価値が伝わるのです。

    売り手にとっては、当たり前の日常で、わざわざ言うほどでもないと感じることでも、お客様にとって「聞きたい情報」は、たくさんあるもの。

    ですから、あなたのビジネスで、お客様にいつも驚かれるポイントを考えるだけでも、新しい証拠を見つけられる可能性があります。また、たくさんの人が誤解しているけれど、実は、専門家の立場から論理的に考えると「ありえない事実」もあるはずです。 

    ぜひ「本当は違う」と心の中でつぶやいている事実を探してみてください。しっかり証拠とセットで見せることで、これまで途中で読むのをあきらめていたお客様の離脱を止めることができるかもしれません。

*POINT

  • 証拠不足に注意! お客様の気持ちを想像しながら、続きを読みたいと思える文章に。
(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

谷本理恵子(たにもと・りえこ) 
セールスコピーライター。株式会社グローアップマーケティング代表取締役。1977年、大阪生まれ。関西大学法学部卒業。ダイレクト出版認定セールスライター。インターネット通販の運営責任者として多様なジャンルの実務を4社6年経験後、独立。後進ライター養成のための講座や一般向けのセミナー開催なども多数。泉佐野商工会議所会員。ミラサポ(中小企業庁による小規模事業者支援事業)登録専門家。

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