長い人生の中では進学や就職、結婚や転勤などさまざまな節目があり、プライベート・キャリアに影響します。特に女性は結婚や出産を踏まえて仕事を考えるとき、「福利厚生が充実した企業に就職したい」と意識する人も多いのではないでしょうか。法令で定められた休暇から、女性にやさしいユニークな福利厚生までピックアップしてみました。

1.生理休暇(生理日の就業が著しく困難な女性に対する措置)

女性の中には、毎月の生理がつらく仕事はおろか日常生活すらままならないという人もいるのではないでしょうか。そんな女性にぜひ知っておいてほしいのが、労働基準法68条に定められたこの制度です。

労働者であれば非正規・正規といった雇用形態のほか、役職などに関わらず誰もが取得できる休暇で、一日単位の取得はもちろん、時間単位での取得も可能。診断書の証明なども不要です。

ただし給与の支払いが義務付けられた休暇ではないので、生理休暇を無給とするか有給とするかは勤める会社の就業規則によって異なります。生理が重くてつらい人は、細かい規定をしっかりと確認しておきましょう。

2.LOVE休暇

LOVE休暇は、家族・恋人・友人といった従業員本人にとって大切な人の誕生月に休暇を取得できる制度。大切な人の誕生日は、普段なかなか伝えられない感謝の気持ちや愛情を伝えるのに絶好の日……そんな日こそ思い切って仕事を休み、存分に祝いたいものですね!

これは、人材採用のコンサルティングなどを手がける株式会社ツナグ・ソリューションズ独自の休暇制度で、さらにプレゼント代金として1万円まで会社が支給してくれるそう。

こういったオリジナルの休暇制度によって社員の幸福度が上がり、そのプラスの気持ちが仕事に返ってくることで業績アップも期待できるかも?会社の“社員を思う気持ち”を感じられる制度の一つといえますね。

3.ネイル手当

身だしなみを整えることは、社会人としての基本的なマナー。その中でも化粧品や美容院など、費用がかさみがちなのが女性の美容代ではないでしょうか。その一部を会社が負担してくれるなら、とてもうれしいですよね。

営業支援・コンサルティングサービスなどを手がける株式会社フロンティアの「ネイル手当」は、提携しているネイリストに無料でネイルしてもらえるというもの。

誰のためでもないけれど、オフィスワークや名刺交換の際など、手元がきちんとしていると気分が上がる……そう感じる女性は多いのではないでしょうか?特に営業活動に携わる業務は、必然的にたくさんの人と会う機会が多く、名刺交換の頻度も高いことから設けられたそう。同社ならではの制度といえますね。

4.妊活休暇

日本の初婚年齢は上昇傾向にあり、その平均年齢(平成27年)は女性が29.4歳、さらに第一子出産は30.7歳という厚生労働省の調査が公表されています。そうした背景から厚生労働省は、企業が積極的に不妊治療を行う従業員をサポートするように呼びかけています。

その結果、年次有給休暇以外の休暇制度として不妊治療を目的とした、いわゆる「妊活休暇」を設ける企業も。例えば、株式会社サイバーエージェントでは不妊治療中の女性向けに月1回まで取得可能な特別休暇制度を設けています。

不妊治療を受ける際は何度も病院に足を運ばなければならないため、こうした休暇制度を是非利用したいですね。

また不妊治療の治療費は決して安くありません。企業によっては不妊治療にかかる治療費の補助を行ってくれるところも。こういった企業の制度は、多くの不安を抱える不妊治療中の女性の“精神的なサポート”にもつながるでしょう。