トクする
2018/04/14

住宅購入を契約するなら「19年4月以降」?贈与税の非課税枠が拡大

(写真=wavebreakmedia/Shutterstock.com)
(写真=wavebreakmedia/Shutterstock.com)
住宅取得のための資金を祖父母や両親などから贈与された場合、一定額まで非課税になる「住宅取得等資金贈与の特例」という制度がある。通常なら、年間110万円超の贈与に関しては、贈与税の対象になるのだがそれがゼロになったり、大幅に節税できるので、住宅の取得を考えている人は、両親などと相談して援助の道が開けないかどうか、相談してみてはどうだろうか。

しかも、この特例制度の非課税枠、現在は最高1200万円だが、2019年4月以降に、消費税10%の住宅を取得した場合には、非課税枠が最高3000万円まで増加する。両親などからの贈与の可能性のある人は、そこにターゲットを合わせたマイホーム計画を考えるのが得策になるはずだ。

現在でも290万円の贈与税がゼロになる

まず、この制度がいかにトクする制度であるかを試算してみよう。
現行制度では、「質の高い住宅」なら1200万円まで非課税になる。これに年間の基礎控除110万円を加えて1310万円まで非課税で贈与を受けることができるわけだ。

この制度がないと、1310万円の贈与を受けた場合、基礎控除の110万円を差し引いた1200万円が課税対象になる。直系尊属からの贈与は一般の贈与に比べて多少税率が低く設定されているとはいっても、決して少なくない税金がかかる。1000万円超1500万円以下の贈与は税率40%で、税額計算はこうなる。

 (1310万円-110万円)×0.4(40%)-190万円(控除額)=290万円

税額は290万円だから、1310万円の贈与を受けても、実際に住宅取得資金に充てられる金額は1000万円ほどに減ってしまう計算だ。
それが、この特例を利用すれば税額はゼロになる。1310万円丸ごと住宅取得に充てられるようになるのだから、効果は小さくない。1000万円前後の贈与を受けられる人であれば、いますぐにでもこの制度を利用して住宅取得を考えてはどうだろうか。

なお、この制度における「質の高い住宅」というのは、断熱性、耐震性、バリアフリー性のいずれかが優れた住宅のこと。下記の3つの条件のうち、いずれかひとつを満たせばOKなので、さほど難しい条件ではない。

質の高い住宅の条件(下記の(1)~()3の基準のいずれかを満たすもの)

(1)断熱等性能等級4または一次エネルギー消費量等級4以上の住宅
(2)耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上または免震建築物の住宅
(3)高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上の住宅

多額の贈与を受けられる人は19年4月以降に

しかし、もっと多くの贈与を受けられそうな人は、もう少し待ったほうがいいかもしれない。というのも、この贈与税の非課税枠、19年4月から最高で3000万円に拡充される予定なのだ。年間の基礎控除と合わせて3110万円まで非課税での贈与が可能になる。

周知のように、19年10月からは消費税が10%に引き上げられる予定。増税されると、その前に駆け込み需要が発生し、その後は反動減に襲われる。実際、14年に5%から8%に引き上げられたときには、引上げ後に住宅市場が一気に縮小し、立ち直るのに2年ほどの時間を要している。

そうした変動を極力抑制するため、「すまい給付金」制度の給付額が最高30万円から50万円に増えることになっているし、この非課税枠の拡充もその反動減をできるだけ少なくするための対策のひとつとして実施される。実際、どれくらいの効果があるのかは多少疑問が残るが、それはそれとして、多額の贈与を受けられるなら、この制度を利用しない手はない。

しかも、この制度、下にあるように、最高3000万円になる期間は19年4月から20年3月までの1年間に限られている。その後は1500万円、1200万円と縮小される予定だ。

消費税10%が適用される人の非課税枠

契約年/質の高い住宅/一般の住宅
~2019年3月/1200万円/700万円
2019年4月~2020年3月/3000万円/2500万円
2020年4月~2021年3月/1500万円/1000万円
2021年4月~2021年12月/1200万円/700万円

19年4月以降は1085万円の贈与税がゼロに!

実際、この制度を利用すればどれくらいのトクになるだろうか。基礎控除と合わせて3110万円の贈与を受けた場合の税額を試算してみよう。この制度がない場合の税額の計算はこうなる。

 (3110万円-110万円)×0.45(45%)-265万円(控除額)=1085万円

税額は何と1085万円。3110万円のお金を貰っても、そこから1085万円の贈与税を支払わなければならず、住宅取得資金に充当できる金額は2000万円ほどに減ってしまう。それでも、それだけの贈与を受けられるのならたいへん恵まれた環境にあることを感謝すべきだろうが、1000万円もの贈与税を払ってまで贈与を受けたいという人は少ないだろう。

それが19年4月から20年3月までの間に贈与を受けて消費税率10%の住まいを買った場合には、特例によって贈与税はゼロになる。1085万円の税額がゼロになって、3110万円を丸々住宅取得資金に充てることができるのだから、この機を利用しない手はない。
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