「好きなことを仕事にしたい!」というのは多くの女性がかなえたい願いではないでしょうか。好きなことを仕事にすると、毎日が楽しくなるかもしれません。ただ、同時にこれまでにない悩みも生じます。

好きなことを仕事にしたときに悩みがちな「税金」のこと

好きなことを仕事にするということは、「経営者として好きなことでお金を稼ぐ」ということです。稼いだお金を、全額自由に使える気がしますが、実際には税金を払わなくてはなりません。じつは、この税金こそ、好きなことを仕事にした人の悩みです。2017年に日本政策金融公庫総合研究所が行った「新規開業実態調査」では、起業の悩みとして第3位に「財務・税務・法務の知識不足」が出ています。

なぜ起業すると税金に悩むのでしょうか。理由は、それまで税金に関する知識の必要性を感じることなく毎日を過ごしてきたからです。

給与取得者は会社が納税手続きをしてくれる

正社員のほか、アルバイトやパートで収入を得ている場合でも、税金は必ず課されます。しかし、従業員の納税手続きは会社側が行っており、月々の給料から所得税や住民税を天引き(源泉徴収)しています。

会社が従業員本人の代わりに税務署や各自治体に納付したり、各種控除や免除の手続き、年末調整などを行ったりしてくれるので、従業員本人は自分で手続きをする必要がないことも多く、納税意識が乏しくなりがちです。

しかし、経営者として事業を立ち上げた場合、税金関係の事務処理はすべて自分でやらなくてはなりません。自分一人で稼ぐときの納税手続きだけでなく、人を雇用したら所得税の源泉徴収などの作業も行うことになります。そして、すべての税金には納期限が定められており、遅れると延滞税などのペナルティが科されます。

「好きなことを仕事に……」と考えているなら、まず税金の知識を身に付けたほうがいいでしょう。

好きなことを仕事にするなら知っておきたい「税金の知識」4つ

(写真=PIXTA)

では、どのような税金の知識を身に付けたらいいのでしょうか。今回は、税理士としての立場から、次の4つのポイントを押さえておくことをおすすめします。