ショッピングやネット決済、海外旅行にも大活躍するクレジットカード、株式会社ジェイシービーが日本で行った2016年度の「クレジットカードに関する総合調査」によると、クレジットカードの保有率は84.2%、保有者一人あたりの平均保有枚数は3.2枚であった。この調査からは多くの人が複数枚クレジットカードを所有していることがわかる。複数枚所有者の中には今後1枚にまとめたい人や、年会費の発生するクレジットカードを解約したい人もいるかもしれない。そこで今回はクレジットカードを解約する際の注意点について解説していこう。

クレジットカードを複数もつメリット・デメリット

先に述べた株式会社ジェイシービーの調査の通り、多くの日本人がクレジットカードを所持している。特に平均所有枚数が3.2枚であるということから、複数枚のクレジットカードを所持している人も多いようだ。

複数枚クレジットカードを所持することにはさまざまなメリットもあるがデメリットも実は存在する。メリットとしては店頭でクレジットカードでの支払いを行なう際、一つのブランドに対応していない場合でも違うブランドのクレジットカードで支払いが可能な事が多い点だ。例を挙げると、JCBとVISAの2種類のカードを持っていた場合、JCBで支払いが出来ない店でもVISAでならば支払いが可能な場合もある。

クレジットカードに付帯する保険についてもカードを複数枚所持することで保険内容を充実させることも可能だ。クレジットカードの中には海外の旅行保険が自動付帯しているカードも存在する。このような海外旅行保険が付帯しているカードを複数枚持っていた場合、通常では死亡保険金や後遺障害保険金はもっとも高い金額の保険が適用となり合算はされないが、その他の保険金(治療費用、賠償責任、携行品損害など)については複数のクレジットカードに付帯する保険金の上限が合算された金額を限度として保険金が支払われる。

一方でクレジットカードを複数枚所持することによるデメリットもある。年会費などの維持費が発生するカードを所有している場合は複数枚所持することで維持コストが高くなってしまう。また1枚のクレジットカードの収支だけならば把握しやすいが、複数枚になるとそれぞれのカードの収支について管理しにくくなる場合もある。

クレジットカード自体の管理も大変になる。複数枚ある場合はそれぞれの暗証番号などの管理も大変であり、カード自体を失う可能性も高くなる。多くの枚数を持っているなら1枚紛失してもなかなか気が付かない可能性さえある。

ポイントが分散してしまうデメリットもある。複数のクレジットカードにそれぞれポイントを貯めることになるので、ポイントはそれぞれのカードに貯まっていくが、分散しているのでクレジットカード所持枚数が1枚の方に比べるとポイントの使い勝手が悪くなる。

このようなクレジットカードを複数枚所持するメリット、デメリットをしっかりと考え、もしデメリットが多くなっている場合はクレジットカードを解約して所持枚数を減らすのも一つの手だ。

クレジットカードの解約方法は?

クレジットカードの解約方法については実はとても簡単だ。クレジットカードには様々なブランドがあるが、基本的な解約方法は全て同じである。

その方法とは解約したいクレジットカードの裏面に記載されている電話番号に電話をするという事だ。電話だけでほとんどのクレジットカードの場合解約が完了する。電話では本人確認をしたうえでカードを解約したい旨を伝えるだけである。解約にあたっては基本的に後から出す書類なども必要なく、電話を一本かけ、解約したい旨を伝えるだけで解約は完了する。

電話にて解約する旨を伝え、解約の手続きが完了したらクレジットカードを物理的に利用できなくする必要がある。クレジットカード自体の返送などは必要ないため、自分でカードをハサミで裁断するなどし、安全に処分する必要がある。

今利用されているクレジットカードの多くにICチップが埋め込まれている。ICチップの中には多くの個人情報が入っているので、カードを裁断するだけでなくICチップ自体もしっかりと裁断する必要がある。