妊娠して、おなかの中の赤ちゃんと過ごす10カ月弱はとても幸せな時間ですね。その反面、妊娠中、出産時、育児期間とこれからたくさんのお金が必要になるのでは……と心配が大きくなるかもしれません。

でも大丈夫です。出産にかかる費用は、公的な助成金を使うことでかなり軽減できます。今回は、妊婦さんや家族の方が出産前に知っておきたいお金についてまとめました。

出産時に見ておいた方が良いお金は?

(写真=Africa Studio/Shutterstock.com)

出産時の費用、つまり分娩入院にはいくらぐらいかかるのでしょうか。

これは、個人病院か総合病院かといった入院先の違い、自然分娩(医療介入のない経膣分娩)か帝王切開か無痛分娩かといった分娩方法の違い、さらに、個室か大部屋か、はたまた豪華なエステ付きプランか……といった部屋の仕様や出産プランなどによっても異なってきます。

2016年にリクルートマーケティングパートナーズが実施した「出産・育児に関する実態調査2016」によると、出産時の入院・分娩費用は平均42.5万円だそうです。また、出産年齢が高いほど費用が高くなる傾向があり、20代は39.8万円、30代は43.4万円、40代は44.5万円が平均という結果でした。
 
妊娠・出産は病気・けがではないため、基本的には健康保険が使えず、全額が自己負担となります。ただし、医学的な必要性から帝王切開や吸引分娩が必要になった場合や、切迫早産、前置胎盤などで医療行為を伴った場合は健康保険が適用され、医療費の負担が3割になります。

その他、出産時には次のようなものにもお金がかかりますので、考えてきましょう。

◆マタニティ用品:妊娠中の服だけでなく、出産後向けに授乳しやすい服も数着準備しておくと安心です。5万円前後見ておくとよいでしょう。

◆出産・育児用品:分娩入院に必要になる入院準備品(パジャマや産褥ショーツなど)、赤ちゃんの肌着、オムツ替え用品、授乳グッズ、お風呂・衛生グッズ、赤ちゃんの寝具やお出かけ用品などがあります。

ベビーウェアなんかは見ているだけでうれしくなりますね。費用としては10万円は準備しておきたいところです。

分娩入院に必要な費用とも合わせると、50~100万円ほどのお金がかかります。