食欲の秋がやってきましたね。

外食はもちろん、家の食卓にも様々な旬の食材が並び、食べることが特に楽しくなる季節です。

そんな中、毎日食べても飽きない日本のソウルフードといえば、味噌汁や漬物。二日酔いの朝でも体に優しく食することができますね。

美味しくてヘルシーで日持ちの良いこれらの食べ物は、「発酵食品」です。

発酵食品は、今や多くのテレビや雑誌で特集が組まれており、健康に良いということも浸透してきました。

今回は、意外な発酵食品や、発酵のしくみ、栄養についてなど、発酵について詳しくご紹介していきます!

チョコレートやバニラビーンズも発酵食品!

私たちの身近には、実は思った以上に発酵食品があふれています。

意外に思われるかもしれませんが、チョコレートやバニラビーンズもその一つ。他にも「こんなものが?」という食品がたくさんあるんです。

例えば、朝食の定番、味噌汁・魚の干物・納豆・糠漬。全て発酵の力で美味しくなっている和食のおかずです。

パン派の方でも、パン・チーズ・ヨーグルトにナタデココ・食後の紅茶と、これらは全て発酵によって作られる食品たち。

醤油・みりん・酢で作る和風ドレッシング、使っているのは発酵調味料のみ。

塩の代わりに塩麹、砂糖の代わりに甘酒を使ったり、エスニック料理に使う魚醤、豆板醤、コチュジャンとバラエティ豊富な発酵調味料。

ウーロン茶・日本酒・ビール・ワイン・ウイスキーだって発酵の力がなければ存在しない飲みものです。

発酵は食品だけではなく、その技術が衣料品・医薬品・化粧品・洗剤などにも応用され、私たちの生活と密接な関係にあります。

発酵と発酵食品

「発酵」とは、酵母・カビ・細菌などの微生物の働きによって、食物に含まれるタンパク質・デンプン・糖などが分解され、人間にとって有益な食べ物へと変化することを言います。

そして、元の食物にはない、旨味・有効成分・栄養価が加わり、保存性や消化が良くなったものを「発酵食品」と呼びます。

発酵食品の歴史

発酵食品の歴史は古く、今から4000~5000年程前と言われています。

微生物の働きが知られるはるか昔から食べられてきた発酵食品ですが、最古の発酵食品はワインともヨーグルトとも言われています。

自然界にいる微生物が食材に混入して偶然できた産物が、その土地の気候風土・特産物・民族性・信仰などを反映した独自の食品となっていきました。

先人の試行錯誤と工夫により多種多様な発酵食品が生まれ、今日では伝統的な食文化として各家庭にも存在しています。

微生物(酵母・カビ・細菌)

酵母
酵母(酵母菌)は、食材を分解するときにアルコールと炭酸ガス(二酸化炭素)を作り、お酒やパンを作るのに欠かせないものです。

カビ
カビが分泌する酵素には、タンパク質や脂肪を分解して独自の匂いや風味を出す、デンプンを糖化する、アンモニアを発生させ柔らかくする、脱水する、などの作用があります。

【発酵に使われる主なカビ】

  • ニホンコウジカビ(コウジカビ)→日本酒・焼酎・味醂・味噌・醤油
  • ショウユコウジカビ→醤油
  • アオカビ→ブルーチーズ・ペニシリン(抗生物質)
  • カワキコウジカビ→かつお節 麹とご飯で作る甘酒は「飲む点滴」と呼ばれ、発酵の力で作られる優れた栄養食品です。マクロビオティックの甘味料としてもよく使われます。

細菌
食材を発酵させる細菌には、乳酸菌・納豆菌・酢酸菌などがあります。