機械に負けない、人の心がこもった手作りを続けたい

サンパウロコーヒーが作り上げた“ビタースイートブレンド”の魅力に迫る
(画像=Cafendより引用)

——扱っているコーヒーに共通するこだわりはありますか?

健康志向の方向けや新鮮な味わいを重視したものなど、シーンごとのコーヒーを生み出すというミッションをもって開発していた中で、配合を試行錯誤するうちに、コクや香りの浅いロブスタ種は混ぜないという結論に達しました。

日本で最もよく飲まれているアラビカ種を100%使用して、どの品種を使うかはご要望に合わせて検討していきます。一緒に開発するお客様が何を求めているか、ということも重要なので、値段がそれなりに上がってしまってもいい場合は、スペシャリティコーヒーや農園指定の豆を2~3割入れさせていただいて、甘みやフルーティーな香りをつけています。

——料理人が、レシピを考案する工程に似ていますね。

一つひとつお客様と一緒に考え、イメージに合わせて豆をチョイスさせていただきますので、若い焙煎士にも「シェフと全く同じだよ」と伝えるようにしています。料理人が食べていただく方をイメージして作るように、購入されたコーヒーが家庭のどういうシーンで飲まれるかなどをイメージして、ワクワク・ドキドキしながら開発していく気持ちがとても大切です。

そこに一貫性がないと、本当に愛情がこもっているのかどうかわからなくなり、機械化されてオートメーション化したものに負けてしまいます。なので、自家焙煎や手作りにこだわり続けることが、『サンパウロコーヒー』で最も重要なコンセプトになりました。

——焙煎する時にデータ取る方も多いですが、どう感じてらっしゃいますか。

データを取ることも“再現する”という点では重要ですが、やりすぎてしまうことで、焙煎している途中の香りやふくらみなどで判断する、感覚・心の部分がなくなってしまいます。美味しい豆を作ろうという気持ちは、味に伝わってくるものです。

今では温度などが自動で設定できるような機械もありますが、私たちが使っている焙煎機は機能が何も付いていないので、自分の目で温度計を見て、香りを確かめてレシピを作っています。若い方々にその感覚を伝えるのが、とても苦労していることです。

サンパウロコーヒーが作り上げた“ビタースイートブレンド”の魅力に迫る
(画像=Cafendより引用)

——焙煎機は、何を使っていらっしゃいますか。

最初に焙煎を覚えた時から大好きな、ドラムの穴に火を入れる直火式で、特注のものを使用しています。下から火で温めつつ、熱風を当てる半熱風で焙煎すれば、味を出すことや豆のシワをのばす工程が簡単ですが、直火式は同じようにはいきません。その分、それぞれの豆が持つ個性が最もよく引き出されるので、ぜひ挑戦してみてください。

メーカーは問わず、ペーパードリップでも、サイフォンでも、エスプレッソでも効果的です。最近は水出しコーヒーも作っていますが、とても味わい深くなります。

——直火式とネルドリップの組み合わせが、好きな方は多いですよね。

やはり口に含んだ時の香りや味わいの広がりが違うので、ネルドリップとの組み合わせに最適です。しかし、どちらがいいというわけではなく、熱風式はサイフォンなど柔らかいコーヒーを入れたい時に適しています。

逆にエスプレッソなど、パンチが欲しい時には直火式にするなど、自分の淹れたいコーヒーのイメージによって使い分けることが大切です。もちろん好みはあると思いますが、さまざまな焙煎方法・淹れ方に挑戦して、シーンに合わせたものを作り上げることをオススメしています。

シーンに合わせた音色を奏でるコーヒー

サンパウロコーヒーが作り上げた“ビタースイートブレンド”の魅力に迫る
(画像=Cafendより引用)

——ご家庭で美味しくコーヒーを飲むために、アドバイスをいただきたいです。

まず、自分なりに美味しい淹れ方を模索している方は多いと思うので、豆から液体になるまでの過程は、それぞれのやり方にお任せしますが、“シーンに合わせて淹れ方・飲み方を変えてみる”、ということがやはり家庭でも楽しめる工夫です。

例えば、コーヒーカップのデザインや大きさが変わるだけでも味は全く変わってきます。一つの淹れ方にこだわり続けるのもいいですが、胃が痛い日には軽めに、甘いものを食べる時ならハード系など、アレンジした方がもっと楽しめるようになるので、ぜひお試しください。

——フランスやオーストリアで経験された、シーンに合わせた飲み方ですね。

やはり、“ヨーロッパコーヒーミッション”での出会いが、今の私の軸になっているので。他にも、焙煎したてのコーヒーは軽く、それぞれの豆が持つ個性、例えば酸味や甘味などがまだ出ていません。季節によっても違いますが、夏だったら1週間、冬だったら1か月ほど寝かせた後からが、一番おいしい時期です。

買う方は焼き立てを好む傾向がありますが、挽いた時の香りも違うので、店頭販売の際に「少し寝かせてから飲んだ方が美味しい」ということを、丁寧に説明するようにしています。

——今回、『Makuake』で販売されるコーヒーについても、詳しく教えてください。

“創業35年以上の老舗コーヒーの名店が届ける、今回限りのオリジナルコーヒーアソート”というテーマを伺ったときに、これまで多くの商品の開発に携わってきたノウハウを活かして、どんな一杯をお届けしたいか、という案がすぐに思い浮かびました。それが、“ビタースイートブレンド”という名前でご提案させていただいたものです。

日本人が非常に飲みやすく、モーニングでも、ケーキセットでも、夜のアフターイレブンでも、挽き方やグラム数を変えるだけでシーンに合わせた最適な音色を出せるものを、自信を持って作りました。

サンパウロコーヒーが作り上げた“ビタースイートブレンド”の魅力に迫る
(画像=Cafendより引用)

——考案する上で特にこだわったのは、どんな部分でしょうか。

2店舗で店頭販売とネット通販をする中で、いろいろなお客様と話し、勉強会で語り合うなど、消費者の生の声を聞いてきました。つい最近まで、ほとんどの方が「酸味がない方がいい」といっていましたが、スペシャルティコーヒーの持つフルーティーな酸味を味わう文化が確立されてからは、浅煎りで酸味があるコーヒーを探す方が、増えてきています。

しかし、ブームが変化しても、私たちが変わらずこだわり続けているのは、香り・コク・リッチ感の3点です。今回は、それらを全て兼ね備えたコーヒーをお届けしたいと考えました。

——聞いているだけで飲んでみたくなるような、特別な商品ですね。

焙煎はジャーマンローストでやや深めの仕上がりに。原料はスペシャルティコーヒーグレードが7割なので癖がなく、少し寝かせてから味わっていただくのがベストです。しかし、焙煎したてにありがちな、軽くて味が出ない、酸味やエグミが出てしまう、ということはないのでご安心ください。

スペシャルティコーヒーの持っている味を引き出しながら、苦みやリッチ感も感じられることで、品がよく、口当たりのいい、優しいコーヒーに仕上がっています。どんな方でも好き嫌いなく、おいしく召し上がっていただけると思います。

自分だけの楽しみ方が見つかる

サンパウロコーヒーが作り上げた“ビタースイートブレンド”の魅力に迫る
(画像=Cafendより引用)

久野社長がヨーロッパに行った際に肌で感じた、シーンに合わせて淹れ方を変えるというコーヒーの楽しみ方。それを多くのお客様や企業様に伝えて、コラボ商品も多数生み出してきた『サンパウロコーヒー』ならではのこだわりと、ノウハウを垣間見ることができました。

他にもいくつかの老舗コーヒー店が参加しているコーヒーアソートを『Makuake』にてご購入された際には、時間帯や合わせて食べる物などによって抽出方法や濃度を調整して、あなただけの特別な一杯を味わってみてください!


提供・Cafend

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