つらい気持ちが続くときは「時間軸」をずらしてみる

著者名

犬山

実は私も、妊娠した時に「仕事が回ってこなくなるから、妊娠したことはギリギリまで隠した方がいいよ」とフリーランスの先輩に言われたことがあるんです。

会社に勤めているわけでもないので「休んだら仕事がなくなっちゃうんじゃないかな」という不安が強くて、産後もたった3カ月で復帰しました。

著者名

三瓶

それは、頑張りましたね……!

「将来が見えなくて不安」な働く女性たちの悩みを犬山紙子×三瓶真理子がカウンセリング
(画像=『Woman type』より引用)
著者名

犬山

会社勤めの方でも、「休んでいる間にキャリアアップの機会を失うんじゃないか」「復帰後もやりがいのある仕事ができるんだろうか」という不安を抱えている方は多そうですよね。

ここは社会が男女間のキャリアギャップを埋めるということがまず必須と思いつつ。

著者名

犬山

そして「誰かと比べることによって感じるつらさ」も追い打ちをかけるのかなとも思います。

産休育休を取っていないメンバーが自分を追い抜いてキャリアアップしていたり、自分の子どもが生まれても何の関係もなく出世していく男性を見ると、すごくつらいと思うんです。

著者名

三瓶

他の人と比較してしまうとつらいですよね。そういう時、少し時間軸をずらしてみるのも一つの手かもしれませんね。

著者名

三瓶

例えば、自分が産休育休のときに仕事をしている後輩も、将来産休育休や介護などのライフイベントを迎えるかもしれません。その時は自分は子育てが一段落していて、仕事に打ち込んでいる可能性だってあります。

子育てに参加せず仕事ばかりしている男性も、そのときは仕事でうまくいっていても、数年、十数年後はその分のツケを払っているかもしれませんよね。

「将来が見えなくて不安」な働く女性たちの悩みを犬山紙子×三瓶真理子がカウンセリング
(画像=『Woman type』より引用)
著者名

三瓶

5年後、10年後の自分から今の自分を見てみると、今自分が行っていることはとても大事なことだと思えたり、そもそも何年も続くような悩みではない、と気付くかもしれません。

また、5年前、10年前の自分から今の自分を見てみたら、「頑張っているね、すごいね」と思うかもしれませんね。

著者名

犬山

言われてみると、たしかにそうですね。悩んでいるときって視野が狭くなってしまいがちだけど、人生は続いていくんですもんね。

著者名

三瓶

その通りですね。このままずっと自分だけが苦しい状態が続くのでは?と思ってしまうかもしれませんが、長いスパンで見ると変化していくものです。

時間軸を変えて自分を見てみることで、苦しい気持ちが和らぐこともありますよ。

キャリアは偶然によって作られる。計画通りに行かなくて当然

著者名

三瓶

今回のテーマの最後に、「プランド・ハップンスタンスセオリー」という考え方について紹介させてください。

著者名

犬山

初めて聞いた言葉です。

著者名

三瓶

これはキャリアカウンセリングに用いられる「キャリアは偶然や想定外の出来事によってもつくられるもので、偶然を活用していきましょう」という理論です。

妊娠や出産、介護など、キャリアの過程では、予期していなかったことが突然起きがちですよね。キャリアが中断されると、計画通りに進めないことに焦りを感じるかもしれません。

「将来が見えなくて不安」な働く女性たちの悩みを犬山紙子×三瓶真理子がカウンセリング
(画像=『Woman type』より引用)
著者名

三瓶

でも、新しいキャリアも、大概の場合は思ってもみなかったところから始まるものです。

今までの仕事でも、きっかけを振り返ってみると「あの時たまたまその場にいたから」「あの人とのささいな会話がきっかけで」というように、偶然から始まっていることが意外と多いと思いませんか?

著者名

三瓶

だから、今は行き詰まったように感じても、その経験が新たなキャリアのスタートになる可能性だってある。そういう考え方があると知っておくだけでも、肩の力が抜けるのではないでしょうか。

著者名

犬山

私も介護をしていたとき、「この先のキャリアはないかもしれない」ってすごく悩んだけど、言われてみると、当時の経験で生まれた仕事もあります。

もちろん、介護をしている人の復職などの支援は必要だと思っていますが、自分の中での納得の仕方ですよね。

著者名

犬山

「こんな経験をしました」「これからはこんなことがしたいです」と積極的に発信していたから、というのも一つの要因かもしれませんが。

著者名

三瓶

それもとても大事なことですね。やりたいことの種まきをしておくと、あとで思わぬチャンスにつながるかもしれませんから。

キャリアは望んだように直線で進むのではなく、いろんな点と点がつながってできていくものなのかなと思います。

著者名

犬山

これからキャリアについて悩んだときは、「キャリアは偶然でつくられるもの」でもあるので、今悩んでいるからこの先すべてダメになるとは思わないようにします。

Profile
イラストエッセイスト 犬山紙子さん
1981年、大阪府生まれのイラストエッセイスト。『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)、『アドバイスかとおもったら呪いだった』(ポプラ社)などの著書多数。近年はTVコメンテーターとしても活躍。最新著は『すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決策がある』(扶桑社) Twitter:@inuningen Instagram:inuyamakamiko

公認心理師・臨床心理士
三瓶真理子さん
1981年、福島県生まれ。東京学芸大学教育学部人間福祉課程カウンセリング専攻卒業。東京学芸大学大学院教育学研究科臨床心理専攻修了(教育学修士)。2007年、吉祥寺クローバークリニックに勤務し、リワークショートケア運営、心理カウンセリング、心理検査などを担当。09年、株式会社アドバンテッジ・リスク・マネジメントにてカウンセリング、人事・管理職へのコンサルテーション、各種研修を担当した後、12年より株式会社ディー・エヌ・エー人事グループ健康管理室へ。16年5月、EASE Mental Management(イーズメンタルマネジメント)開設
Twitter:@ease_mm


提供・働く女のワーク&ライフマガジン『Woman type』(長く仕事を続けたい女性に役立つ、キャリア・働き方・生き方の知恵を発信中)

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