バラエティに富んだ商品が低価格で販売されていることで、多くのファンを獲得してきた「しまむら」。しかし最近発表された決算で、客足が遠のいていることが明らかになりました。快進撃はすでに過去のものとなってしまったのでしょうか。最新の決算を読み解いてみましょう。

売上高が4.1%減の2,643億に

しまむらが発表した今期の上期(2月21日~8月20日)の決算によると、売上高は前年同期比4.1%減の2,643億9,300万円。ここ数年しまむらの売上高は減り続けており、2期前から200億円近い減収となっています。

アパレル業界では「ユニクロ」を擁するファーストリテイリングに続いて2位の売上高を誇るしまむらですが、なぜ減収が続いているのでしょうか。

売上減の要因は客数の落ち込み

上期の減収の要因は、客数の落ち込みです。客数の落ち込みは2018年の半ばから続いており、今期の上期は前年同期比で6.1%減となりました。客単価は1.2%増と伸びているものの、客数の減少を吸収しきれませんでした。

しまむらは客数減少の要因を、「幅広い世代に対応した商品の品揃えが不足していたこと」と分析しています。品揃えの豊富さはしまむらの代名詞とも言える武器だっただけに、客足に甚大な影響を与えたようです。

しまむらは、今後30代や中高年をターゲットにしたブランドを続々と展開することで、客数の減少に歯止めをかける考えを示しており、それを実現できるかどうか注目されます。