いつかは子どもを欲しいと思っていても「妊娠したら働き続けるのは無理かも・・・」と尻込みしている女性は多い。「今は少しくらいハードに仕事をしても平気だけれど、満員電車や残業を乗りきれる?」「急に体調を崩したら周りが困りそう」「仕事のストレス、身体にどんな影響があるんだろう・・・」と不安は尽きない。

2012年に第一子を出産した産婦人科医の宋美玄さんは「妊娠や出産に限らず、生きていたらいつかは必ず人に迷惑をかけるもの。まずは、“お互い様”という割り切りの気持ちを持つことが大事」と笑顔で語る。

「妊娠したからといって威張るのは問題ですが、いつも引け目に感じる必要はまったくないと思います。あまり『すみません』を連発すると、その後妊娠した人もそうしなければならない雰囲気に。普段は堂々としていて、早退や引き継ぎの時などに言葉や表情で申し訳ない気持ちを表現すると、相手も受け入れやすいはずです」(宋先生)

産婦人科専門医/性科学者 宋美玄さん
1976年、兵庫県神戸市生まれ。2001年、大阪大学医学部を卒業。同年、大阪大学産婦人科に入局。周産期医療を中心に産婦人科医療に携わる。2007年、川崎医科大学産婦人科講師に就任。臨床と共に教育にも携わる。University College of London Hospitalにて胎児超音波について学び帰国。以降、女性の性と生についての啓蒙活動に励む。『幸せな恋愛のためのSEXノ―ト』(ポプラ社)などベストセラー多数。

身体に起こるトラブルは個人差大!
妊娠にまつわるウソ・ホント

ワーママを目指す女子必見! 今から準備できる母体に負担をかけない働き方【産婦人科医監修】
(画像=『Woman type』より引用)

“お互い様”精神の大切さを理解した上で、押さえておきたいのが妊婦の身体の変化だ。もっとも代表的なものはつわり。つわりの他にも、妊娠中はおしっこの量や回数が増えて漏れやすくなったり、便秘気味になったり、体温が上がってのぼせやすくなったり、眠くなったり、情緒不安定になったりといろいろなトラブルが起こりやすいという。また、出産直前まで吐き気に悩まされる人もいれば、いつもと変わらず過ごせる人もいるなど個人差も大きい。

「起床後が一番つらいならフレックスを使う、食べると吐き気が治まるならつまめるものを常備しておく、頻尿なら出先のトイレの場所を確認しておく、など自分なりの対処法を用意しておくと安心ですね。また、『なんだかしんどいなあ』『無理しているなあ』と感じたら休むこと。日常生活に支障が出る場合は主治医に相談しましょう」(宋先生)

では、満員電車に乗ることや、残業や5日以上の連続勤務をしなければならない場合は大丈夫なのだろうか? 冷えや体重、食事の塩分についても気になる人が多いはず。

「体調が極端に悪くならないのであれば、普段通りに働いてまったく問題ありません。妊娠すると体温が上がるので、冷えよりものぼせに注意してほしいですね。体重は7~12㎏程度の増加が望ましいですが、これより多少多くても少なくても心配しすぎることはありません。極端な塩分制限は身体のバランスを崩す原因になりますので注意してください。情報に振り回されず、自分の身体をよく観察することが大切です」(宋先生)

そこで、巷にはびこる妊娠にまつわる噂に惑わされず、自分のペースで働き続けるためのテクニックを聞いた。
今からできる!