暑さが和らいで秋らしくなってきた時期に欠かせないのが、美味しい食べ物! 「食欲の秋」と言われるように、この時期に旬を迎える食べ物がたくさんあります。 その中から今回ご紹介するのが「いちじく(無花果)」。 名前は知っているし、見たこともあるけど…。 実際食べたことがある人は意外と少ないかもしれません。 実は、いちじくは美容や健康に良い栄養素がたくさん入っていて、生で食べる以外にもアレンジしやすい食材なんですよ! この記事では、いちじくの栄養とおすすめレシピを解説していきます。

いちじくとはどんな果物?

いちじく
(画像=MASHUPより引用)

形も断面も独特な印象があるいちじく。 実は、私たちが食べている赤い部分は「実」ではなく「花」なんです!

いちじくの花は、他の果物の花のように外に向かって咲くのではなく、実の中に咲きます。 外から見ると、花が咲かないのに実がなる果物ということで「無花果」という漢字で表すようになったとか。 とても不思議な果物ですね!

ここではまず、あまり知られていないいちじくの特徴について書いていきます。

いちじくの「旬の時期や特徴」を解説!

いちじく
(画像=K.Sek / Shutterstock.com)

いちじくの歴史は古く、原生地はアラビア南部で「旧約聖書」にも登場するほど。 日本には江戸時代に伝わり、その後明治末期にアメリカから多くの新品種が導入されてからは、国内でも積極的に栽培されるようになりました。 現在の主な生産地は愛知県、和歌山県、福岡県が有名です。

そして、いちじくの旬は2つ。 6月~8月ごろに旬を迎える夏果専用種と、その後~11月ごろ旬を迎える秋果専用種です。 果実の大きさは夏果の方が大きく、甘味は秋果の方が強いといわれています。 栽培される品種によって、旬の時期が変わるんですね。

いちじくにはどんな品種がある?

いちじく
(画像=Marian Weyo / Shutterstock.com)

一番ポピュラーなのが「桝井ドーフィン」という、夏が旬の品種です。 果皮がきれいな緑色の「青いちじく」にあたり、国内生産の約8割を占めています。

さっぱりとした軽い味わいが特徴で、サラダなどのおかず系アレンジに使いやすい品種ですよ。 もちろん、そのままフルーツとして食べてもOK!

また、「白いちじく」といわれる「バナーネ」「キング」といった品種は、夏から秋にかけて長期間楽しむことができるいちじく。 酸味が少なくて甘味が強いので、とても食べやすい品種とされています。 塩気のきいた料理にも、甘味の強いお菓子にも、どちらにも使いやすいといえますね。

さらに、「黒いちじく」という分類もありますが、これはとても珍しいものなんです。 フランス産の「ビオレソリエス」が主な品種ですが、生産者が限られているので市場ではなかなか手に入らない希少な品種。 そこから「幻の黒いちじく」といわれるほどなんですよ。 甘味も非常に強く、砂糖で煮たくらいの甘さがあるとか! 手に入ることがあれば、何も手を加えずにフレッシュなものをいただくのが良さそうですね。

いちじくの栄養価とその嬉しい効果

いちじく
(画像=MASHUPより引用)

いちじくには、美容や健康に欠かせない栄養素がたくさん含まれています。

その栄養価の高さから「不老不死の果物」と称されることもあったそうです。 日本に入ってきた当初は、葉と一緒に薬として使われていたこともあるそうで、いちじくが含む栄養素の効能の高さがうかがえますね。

ここでは、いちじくに含まれる栄養について解説していきます! ※栄養素量は「可食部100gあたり」で算出

●カリウム 摂りすぎたナトリウム(塩分)を体の外に出すのをサポートする働きがあるカリウム。 生の状態で170㎎・ドライの状態で840㎎含まれています。 料理の材料や付け合わせとして使用することで、よりヘルシー志向の一品に仕上がります。

いちじく
(画像=marisc / Shutterstock.com)

●カルシウム 骨の形成に必要なカルシウムは、生の状態で26㎎・ドライの状態で190㎎含まれています。 フルーツの中では比較的多い方なんですよ。 カルシウムをより効率的に摂るには、ビタミンDと一緒に食べることが大事です。 ビタミンDは魚に多く含まれているので、魚料理の材料として使うのもおすすめ。

●鉄 貧血予防などに重要な鉄は、生の状態で0.3㎎・ドライの状態で1.7㎎含まれています。 鉄の吸収率を上げるために必要なのは、ビタミンCやクエン酸。 酸っぱいものが効果的です。 他のフルーツと盛り合わせて食べたり、レモンなどかんきつ類を効かせたドレッシングサラダにしてもいいでしょう。

●食物繊維 違う性質を持つ2種類の食物繊維が両方入っているいちじく。 コレステロールや糖質の吸収スピードを緩やかにする作用がある水溶性食物繊維は、生の状態で0.7g・ドライの状態で3.4g含まれています。 一方、便のかさを増やして便通の改善に効果が期待できる不溶性食物繊維は、生の状態で1.2g・.ドライの状態で7.3g含まれています。 特に水溶性食物繊維として含まれるペクチンは水分を保持する働きがあり、ジャムづくりには欠かせない成分なんです。 お菓子作りの時にも活躍してくれそうですね!

●ポリフェノール 体のサビを防ぐ抗酸化作用があり、アンチエイジングなどの美容面で注目されるポリフェノール。 いちじくの場合にはアントシアニンが豊富に含まれています。 皮の色が濃いものほど中身の色も濃くなるので、色素成分でもあるアントシアニンが多く含まれています。 選ぶときには、熟していて皮の色が濃いものを探してみてくださいね。

●葉酸 妊活中・妊娠中にしっかり摂る必要がある葉酸。 女性には普段から意識して摂ってほしい栄養素の一つです。 生の状態で22㎍・ドライの状態で10㎍含まれています。 今までの栄養素は、乾燥して濃縮されたドライの方が栄養素量は多くなりましたが、葉酸は逆なので注意! 葉酸はデリケートな栄養素で、熱など外部からの刺激にとても弱いんです。 そのため、加工品になると量がぐんと減ってしまいます。 葉酸が気になる人は生のフルーツとして食べるようにするといいでしょう。

参考:文部科学省食品成分データベース  https://fooddb.mext.go.jp/index.pl