投資信託はプロに資産運用を任せられる金融商品だ。投資の知識があまりない人にとっては便利だが、投資信託には様々な商品があり、選ぶときに迷うこともあるだろう。

そんなとき、2つのレシオが役に立つ。「シャープ・レシオ」と「インフォメーション・レシオ」だ。この記事では、2つのレシオについて詳しく解説する。

投資信託を選ぶポイント

投資信託(ファンド)とは、簡単に言えば投資信託運用会社が組成し、証券会社や銀行などの販売会社を通じて販売される金融商品だ。運用会社は投資家から集めたお金を運用し、成果を出すことを目指す。

投資信託には様々な種類がある。それぞれ投資対象や投資方針、手数料、過去の実績(投資パフォーマンス)などが異なり、それらを指標として保有する投資信託を選んでいくのが一般的だ。

特に過去の実績は「1年で10%の値上がり」「2年で30%の値上がり」というように、値動きの絶対値を見てしまいがちだが、「どれだけ低いリスクで高いリターンをあげているか」という視点も重要だ。

そしてそれを測る際には、「シャープ・レシオ」と「インフォメーション・レシオ」という指標が役に立つ。以下で具体的に説明していこう。

シャープ・レシオとは?

まずシャープ・レシオとは、一般社団法人投資信託協会では「1リスク単位に対するリターンを算出し、リスクに対しどれだけのリターンを得たのかを示す、リスク調整後リターンの代表的な指標のこと」と説明している。

この説明ではややわかりにくく感じるかもしれないが、つまり、リターンの中でリスクゼロと仮定した資産(安全資産)を超過した部分(超過リターン)がリスクの何倍かを示した数字ということである。つまり、シャープ・レシオの数値が大きい投資信託は、「小さいリスクで大きいリターンが得られている投資信託」ということになる。

シャープ・レシオの計算式は2種類の表現で表されることが多いが、基本的には同じ意味だ。「投資信託のリターン − リスクがない資産のリターン」を「超過リターン」と表現するケースが②の計算式となる。

計算式①
シャープ・レシオ =(投資信託のリターン − リスクがない資産のリターン) ÷ 投資信託のリスク

計算式②
シャープ・レシオ = 超過リターン ÷ 投資信託のリスク

シャープ・レシオの比較

計算式②を使ってシャープ・レシオを実際に比較してみる。投資信託Aの超過リターンが5%でリスクが10%、投資信託Bの超過リターンが15%でリスクが25%の場合、投資信託Aと投資信託Bのシャープ・レシオは以下のように計算される。

投資信託A:5% ÷ 10% = 0.5(←シャープ・レシオ)
投資信託B:15% ÷ 25% = 0.6(←シャープ・レシオ)

投資信託Aのシャープ・レシオは0.5、投資信託Bのシャープ・レシオは0.6と算出された。つまり、小さいリスクで大きいリターンが得られている投資信託は「投資信託B」ということになる。ちなみに一般的には、シャープ・レシオが1を超える投資信託は優秀とされる。