入社から数カ月が経ち、新入社員がそろそろ仕事に慣れてくるこの時期。中には入社前後の理想と現実のギャップに強いショックを受け、会社を辞めようか悩む人も少なくないだろう。また、そのようなショック状態を医学用語で「リアリティショック」と呼ぶそうだ。そこで今回は、精神科医であり、『マンガで分かる心療内科』の著者としても活躍するゆうきゆうさんに、リアリティショックの効果的な克服方法を伺った。

精神科医 ゆうきゆうさん
ゆうメンタルクリニック代表。「こころ」について何より興味があり、その探究を続けている。『相手の心を絶対に離さない心理術』『マンガで分かる心療内科』など、心理学に関する書籍を70冊ほど出版し、心理研究者、漫画原作者としても活躍している。現在、月刊ヤングキングにて、『大人の1ページ心理学』を連載中
■ゆうメンタルクリニック

環境の変化がうつ病を招く!?
女性では婦人科系の症状が出ることも

そもそも、リアリティショックとは具体的にはどんな状態を意味するのだろうか? 

「人生で初めて会社に入社するなど、環境に大きな変化が訪れるとき、誰でも少なからずその新しい環境に対する理想やイメージを抱きますよね。しかし、実際にそこに飛び込んでみると、理想通りであることは稀なもの。こうした理想とは異なる現実に直面し、自分が抱いていたイメージとのギャップに強いショックを受けることを『リアリティショック』と言います」
リアリティショックは環境の変化によってもたらされるため、年齢や性別を問わず、誰しも経験する可能性があるものだとゆうき先生は語る。

「新入社員の場合には、『入社後すぐ自分が役に立てる』という意識があっても、環境や業務に慣れるまでは上手くいかないことが多いもの。先輩や上司から教わったり、注意を受ける中で自信を失ってしまったり、『もっと違う仕事がしたかった』『自分が活躍できる場はここではないのでは』と落ち込んでしまうケースが少なくないようです」

では、こうしたリアリティショック状態をそのまま放置していると、仕事や健康面にはどのような影響が出るのだろうか。

「長期的にこの状態が続くと、仕事への意欲がなくなり、集中できずにミスが増えていきます。身体的な症状としては、胃痛や頭痛、食欲の減退、体重の増減、不眠やうつ傾向などが見られることが多いです。女性であれば、生理痛が重くなったり、生理不順になってしまったり、婦人科系の症状が出てしまうことも珍しくありません」