硬めのコンシーラーを、ファンデの前に薄く仕込む
「続いてコンシーラーですが、おおしまさんのようにクマが強めの方はオレンジ系を塗ると自然に肌に馴染みます」
崩れにくさを意識して、テクスチャは硬めのものを選ぶと良いそう。そして、コンシーラーを塗るタイミングも重要です。
「コンシーラーはファンデーションの後という方も多いですが、私のメイクでは肌の立体感をツヤ系下地で出し、気になる部分はコンシーラーで丁寧にカバーし、薄付きファンデーションで全体のトーンをまとめるように仕上げます。 薄めのファンデーションの後にしっかりつくコンシーラーを塗ると、コンシーラーが浮いてしまいます。そこでカバー力の高いコンシーラーはファンデーションの前に薄く仕込み、ナチュラルな肌を目指します」
丁寧にコンシーラーを塗った後は、クッションファンデーションを頬やおでこなど、高く見せたい部分にトントンと叩き込めば、あっという間に肌は完成です。
って、さらに驚くのがこのメイク、粉(パウダー)をほとんどはたいていません。一般的には、リキッドファンデやクッションファンデの後には、パウダーをはたく方が多いと思うのですが……むしろ粉の代わりに、なぜか口紅をトントンと薄く唇に伸ばす山口さん。一体どういうこと!?
光るようなツヤ肌のため、パウダーは最小限に
「ツヤ肌を目指すには、粉は最小限に押さえてください。粉を乗せないとヨレや崩れが……と心配される方も多いのですが、粉を乗せても40代以降の肌は崩れやすい状態になっています。気になる方は鼻回りやコンシーラーでカバーした部分に小さめのブラシを使って薄く塗るくらいにしてください」
なるほど! ちなみに口紅を塗ったのはどういうことなのでしょうか?
「口紅を先に少し塗ったのは、顔全体のバランスを取るためです。 唇のにほんのり色がのることで、仕上がりの全体像をイメージしやすくなります。足りない要素が分かりやすくなることで、アイブローやアイメイクのやりすぎも防ぐことができます。 全体のバランスを見ながら調整するためにも、先に口紅や色付きリップを塗ってから大まかなイメージを持ってメイクを進めるのがおすすめです」
下地にこだわる、光、ツヤを意識する、お粉は必要なところに少量。知っているようで知らないノウハウに、筆者とスタッフたちは終始「えー!?」という声を連発するのでした。