下処理がめんどう、見栄えよく調理するのが難しい。そもそもフライヤーやグリルで作るのが嫌。そんな不満だらけの魚料理を一気に解決してくれたのが、『フライパンひとつで魚のごちそう』。その名のとおり、フライパンひとつでできる魚料理を58種類も網羅したレシピ本です。フレンチあり、イタリアンあり、もちろん和食もエスニックもあります。
著者はフードスタイリスト兼栄養士のダンノマリコさん。日本各地の旬の魚介を楽しむための料理会「ミナトゴハン」を主催しています。
ヘルシーで美容成分もたっぷり含まれた魚が簡単に格段においしくなる秘訣、知りたいですよね。
魚がおいしくなるコツ
せっかくつくったのに身はパサパサ、ふっくら仕上がらない。魚料理にありがちな失敗は、調理前の一手間でクリアできるそうです。
・火を止めて余熱で火を通すと、パサパサにならない 煮たり蒸したりした時は、8割方火を通して、あとはフタをして余熱で火を通す。
・身の厚い魚は切り込みを入れると、ふっくら仕上がる 魚の切り身に火を通す時間の目安は、長くて15分。厚みのある部分に切り込みを入れて、短時間で火を通す。
せっかちでズボラな私も本書の手順でつくってみたら、あきらかに味が違うのです。ぜひ、やってみてください。このほか本書には、切り身の臭みを取るテクニックや、冷蔵庫で保存するコツなどお役立ち情報がいろいろ載っていました。
ネギトロ用まぐろのたたきが大変身!
なかなか気軽に飲みに行けない昨今、おうちで居酒屋気分を味わいたいですよね。「ネギトロ用のまぐろのたたきがお手ごろ価格で売られていたらチャンス」と本書が言うように、甘辛くてジューシーなつくねがササッとできてしまうのです。さあ、ちょっといいお酒を準備してレッツトライ。
☆まぐろのたたきつくね
材料(2人分) まぐろのたたき 200g 長ねぎ 10㎝ みりん 大さじ3 しょうゆ 大さじ1 おろししょうが 適量 青ねぎの小口切り 適量 A 溶き卵 1個分 酒 大さじ2 パン粉 1/2カップ おろししょうが 大さじ1/2 塩 ふたつまみ
作り方
長ねぎは縦4等分にしてから5mm幅に切る。
ボウルにまぐろのたたき、1の長ねぎ、Aに
2を4等分して、手にごま油(分量外)をぬって涙型に整形し、フライパンに並べ入れる。包丁で格子状に筋をつけ(写真)、弱めの中火にかける。
つくねの縁が白くなってきたら裏返し、フタをして弱火で3分蒸し焼きにする。
フタを取って、みりん、しょうゆを加えて中火にする。
ときどきフライパンをゆすり、つみれを動かしながらたれを煮詰め、たれが少なくなってきたら裏返して全体にからめる。
串に刺して器に並べ、おろししょうがと青ねぎをのせる。