かつて渋谷にはびこっていたチーマーは、ヤンキーやチンピラとまとめて、「不良」や「ワル」と呼ばれていました。その当時モテる男子として一世を風靡していたチーマーは、どのような意味があり、ヤンキーやチンピラとどう違うのでしょうか?その違いや特徴を解説します。

チーマーの意味は?ヤンキーやチンピラとの違いは?

いまやめっきり耳にすることのなくなったチーマーですが、1980年代後半から1990年代前半において、有名な不良グループとしてその名を馳せていました。

チーマーは英語のteam(チーム)と人を意味するerが組み合わさった造語で、グループでたむろする不良グループのことを指します。

そのグループ構成は、渋谷の中学生や高校生がメインであったと言われています。あなたも一度は目にしたことがあるかもしれませんね、コンビニ前などにたむろしている不良たちを。

ですが、それがチーマーなのか、ヤンキー、チンピラ、暴走族なのか、どれも悪っぽい感じはするけれど、違いがよくわからない…というのが本音だと思います。

同じ不良やワルでも、チーマーやヤンキー、チンピラの意味の違い、そして本記事のテーマであるチーマーのファッション特徴などについてお話ししていきます。

今はほとんど見られなくなったとは言え、ワルの区別がつくと、おもしろい歴史発掘につながるかもしれませんよ。

チーマー以外のワルの一種:ヤンキーの意味

ヤンキーは1980年代後半から1990年代初頭にかけて現れた、不良少年少女を意味する言葉です。今もヤンキーという言葉を使う人は多いのではないでしょうか?

ヤンキーが現れた当初は、少年たちはリーゼントヘアに幅広ズボン、短ランを好み、少女たちは制服・私服ともに、ロングスカートを好んで着ていました。

特に少女たちは1970年代からのスケバン時代からの影響もあり、「ロンタイ」と呼ばれるタイトなロングプリーツスカートが爆発的に流行しました。

ヤンキーの派生として、2000年代にはヒップホップ系ファッションをした「ヒップホップヤンキー」が生まれました。

これはアメリカのギャングスター様式が、日本に流入したヤンキースタイルと言われており、ダブダブのジャージや、ジーンズやデニムなどのボトムスを腰まで下げて履くスタイル、いわゆる「腰履き」が典型的スタイルとして知られています。

また、最近はヤンキーの一種として、悪羅悪羅(おらおら)スタイルが台頭しています。俗に言うオラオラ系ですね。

メタリックゴールドの入った黒基調のタンクトップやジャージ、タトゥーなど、ヤンキーの中でもキラキラと圧倒的な違いと存在感を放っており、ファッション業界ではひとつのスタイルとして、独自のジャンルを確立させています。

チーマー以外のワルの一種:チンピラの意味

チンピラは元々ヤクザや暴力団の構成員、もしくは準構成員を指す言葉であり、一人前と認められていない者を意味していました。

現在は暴力団の筋の者でなくとも、チンピラは大物のように気取って悪いことをするワル、不良少年・少女のことを意味する言葉として使われることが多いです。

大正・昭和時代の隠語辞典では、チンピラは「子供のスリ」を意味する言葉として使われることもあったそうです。

アロハシャツややスカジャン、金のネックレス、セカンドバッグといった豪華絢爛なアイテムは、チンピラたちの代表的ファッションです。

それはヤクザのファッションとほぼ同じ。元々チンピラがヤクザの下っ端的地位であることを考えると、ある意味組織としての統制がとれていると言えます。

チーマー以外のワルの一種:ツッパリの意味

ツッパリは1980年代に構成され、就学意欲のない中学生がメンバーの大部分を占めていました。言葉遣いや行動は荒くれ者そのもので、血気盛んなせいか、些細なことで喧嘩を繰り返していました。

ツッパリはそうした非行・不良行為をする若者たちを総称する呼び名として使われていました。

ツッパリはチンピラと似た雰囲気ですが、大きな違いはそのファッションにあります。ツッパリの特徴は、刺繍の入った学生服や規定外の服装。

女子の場合、足に向けて大きく膨らんだ丈の長いスカートを着用していることが多く、これもヤンキーと同じく、スケバンの影響を大きく受けていると考えられます。

そしてツッパリ男子の最たる特徴は、ポマードで固めて作る独特のリーゼントスタイルです。他にも、ツッパリ男子はパンチパーマ、ツッパリ女子はアイロンパーマなどのヘアスタイルが横行していました。

男女ともに革ブルゾンやオートバイが、ステータスの一種になっていたようです。

チーマー以外のワルの一種:ギャングの意味

ギャングは英語のgangから生まれた外来語で、元々集団やグループを表す言葉です。

アメリカで暴力的犯罪者集団をギャングと呼ぶようになって以来、昭和初期の日本でも、社会的規範に沿えず、悪いことをするために集まった不良たちのことをギャングと呼ぶようになりました。

ギャングは今ではほとんど耳にすることがなくなり、使うにしても小学校後半くらいの子供が、同性グループでいたずらや遊びをする場合に、冗談で使われることがあるくらいです。

1990年代後半から2000年代前半にかけて、渋谷を中心としたヒップホップやハードロックの人気の高まりに乗じて、チーマーは「カラーギャング」という名称に変わりました。

カラーギャングはチームごとに違いのあるカラーを有し、それぞれおそろいのTシャツやバンダナを着用することで、グループそのものを誇示していました。

チーマー以外のワルの一種:暴走族の意味

夜の街をオートバイや車で集団でけたたましく走り回り、一般市民を威嚇し、気に食わないことがあると暴力行為を働く。これこそがまさに暴走族の特徴と言えます。女性だけのグループはレディースと呼ばれています。

テリトリーを巡って、暴走族同士の争いが勃発することもあり、実質的にチンピラ同士の抗争やストリートギャングに近い性質があります。

旗を掲げたり、革ブルゾンなどの特攻服のようなファッションに身を包みながら道路を走行する姿はともかく、暴走族の一種独特のファッションは、1970年代から1980年代全般に、暴走族という名称にあこがれた不良少年・少女たちの間に広まっていきました。

芸能人では、ロックバンドグループ「キャロル」の矢沢永吉、俳優の舘ひろしや岩城滉一は暴走族グループに属していたと言われています。

元チーマーのモテる男子芸能人1【高谷裕之】

元チーマーの芸能人1人目は、総合格闘家の高谷裕之です。

高谷裕之は現在もDREAMフェザー級王者に君臨する総合格闘家で、子供の頃から喧嘩に明け暮れていたというエピソードと、パンチ中心のファイティングスタイルで有名です。

相手を一撃で失神させるほどの威力のあるパンチを武器とし、そのファイティングスタイルから、「喧嘩番長」のあだ名がつくほど。

チャラチャラとしたイメージは一切なく、見た目の怖さも、元チーマーだったという十分な証拠付けになっています。

「とりあえず有り余ったエネルギーを発散させなくちゃいけない」と考えて総合格闘技の世界に入った事実を知ると、チーマー時代に渋谷でどれほど暴れていたか、つい想像してしまいますね。

元チーマーのモテる男子芸能人2【東幹久】

元チーマーの芸能人2人目は、俳優の東幹久です。

今でこそ落ち着いた大人の雰囲気満載の、CMやドラマで大活躍の俳優ですが、現在の姿とチーマーのイメージに違いがあり過ぎて、あまりピンと来ない人もいるかもしれませんね。

ただ、東幹久が渋谷出身で、渋谷でチーマーだった話は結構有名で、チーマー時代に芸能界スカウトを受け、そのまま芸能界に入ったという異例の経歴の持ち主です。

東幹久と言えば、アパガードという歯磨き粉のCMで、「芸能人は歯が命!」というキャッチフレーズが流行りました。

それぐらいさわやかなCMが似合う大人のイケメン俳優が元チーマーだったというのは、やはりショッキングなニュースには違いないですね。

元チーマーのモテる男子芸能人3【真木蔵人】

元チーマーの芸能人3人目は、俳優であり、プロサーファーでもある真木蔵人(くろうど)です。

昨年暴行事件で逮捕されたことで、芸能人として活動する姿は見られなくなりました。

甘いマスクのモテる男子である彼は、過去にも多くの女性トラブルや暴行事件を起こしており、チーマー時代にも傷害事件を多数起こしてきたことがわかっています。

父がマイク真木、母が前田美波里という二世タレントですが、それゆえ世間への鬱屈したストレスが溜まっていたのでしょうか?

なんにせよ、チーマー時代から成長していないことが伺える、残念な感じのする芸能人であることは否めません。しかし、そのアウトローさが一部のファン層の心を鷲掴みしているようです。

元チーマーのモテる男子芸能人4【坂口憲二】

元チーマーの芸能人4人目は、俳優の坂口憲二です。

日本を代表するイケメン俳優で、東幹久と同じく、いまや落ち着いた雰囲気を放つ坂口憲二もまた、チーマーであったという噂があります。

元世界王者のプロレスラーであり、柔道家の坂口征二を父に持ち、自身も柔道二段と格闘技に精通していることが、なんだかチーマーであったかもしれない過去を裏付けている気がします。

元チーマーのモテる男子芸能人5【魔裟斗】

元チーマーの芸能人5人目は、キックボクサーであり、タレントの魔裟斗です。

「K-1 WORLD MAX 2003・2008」の世界王者である彼は、腕っぷしの強さはお墨付きと言えます。

元チーマーであることを証拠付ける写真がネットに上がっていることもあり、そこから「チーマーではパシリだった」、逆に「伝説のチーマーだった」など、いろいろな噂が飛び交っています。

元チーマーのモテる男子芸能人6【ZEEBRA】

元チーマーの芸能人6人目は、ヒップホップMCのZEEBRA(ジブラ)です。

「鼻息荒いシマウマ」と異名をとり、自身も「渋谷近辺のチンピラチンケなチーマ一だった」と語っています。イケメンながら、こわもて風の外見から、なんとなく納得できますね。