10ヶ月もの間お母さんのお腹で過ごす赤ちゃん。生まれたばかりの赤ちゃんを新生児と呼びます。新生児には特有の不思議な動きがあります。新生児の原始反射と言われるその動きは、赤ちゃんにとってとても大切なものです。そして赤ちゃんの原始反射は驚くべき機能なのです。

新生児の赤ちゃんとは?

一般的に「赤ちゃん」といえばその月齢は幅広いですが、その中でも「新生児」と呼ばれる時期があります。この「新生児」というのは、いつからいつまでの時期の赤ちゃんのことをいうのでしょう。

日本には「母子健康法」という法律があり、それによると生まれてすぐから28日間の間の赤ちゃんのことを「新生児」というふうに定義されています。そして新生児の時期も含めて1歳までの赤ちゃんのことを「乳児」と呼ぶのです。 この、「新生児」と呼ばれる28日間の赤ちゃんには色々な不思議な動きが見られます。これを「新生児の原始反射」と呼びます。赤ちゃんの原始反射とは、いったいどのようなものでしょう。

新生児の赤ちゃんの原始反射とは?

新生児の原始反射とは、外からの刺激によって赤ちゃんが自分の意志とは関係なく見せる体の動きの事を言います。正常な赤ちゃんなら必ずこの機能が備わっています。この赤ちゃんの原始反射は、人間が進化する前の猿だった頃からの名残でもあると言われています。新生児の原始反射には様々なものがあります。そしてそのどれもが、赤ちゃんがお母さんのお腹から出て胎外の環境に適応していくために必要不可欠な機能なのです。

次に、そんな大切な新生児の原始反射には、どのようなものがあるのか一覧を見てみましょう。一覧の中にはとても不思議なものもあります。これから子育てしていく方にはぜひ頭にいれておいてほしい事柄です。

新生児の赤ちゃんの哺乳反射の一覧

生まれたばかりの赤ちゃんはとても不思議です。赤ちゃんの時代だけの原始反射という動きをします。赤ちゃんの原始反射の種類はとてもたくさんありますが、まずは赤ちゃんの生命維持にとってとても大切な哺乳反射という原始反射についての一覧を見ていきましょう。子育てを始めたばかりの新米ママにとても大切な知識です。赤ちゃんが育っていくためには必要不可欠な原始反射の種類の一覧です。

新生児の赤ちゃんの吸啜反射(哺乳反射)

赤ちゃんの口元に指や乳首を近づけると強く吸おうとすることを吸啜反射と言います。哺乳反射の種類の一つです。哺乳反射の一覧の中でも最も必要不可欠な反射と言えるでしょう。赤ちゃんは、吸啜反射があるおかげでおっぱいやミルクを飲むことができるのです。生きていくためにとても大切な原始反射です。

子育てが初めての新米ママさんなどは、吸啜反射を見るとおっぱいが足りていないのかと思うこともあるようですが、吸啜反射はお腹が空いていない時にも見られます。この反射は反射中枢が脳幹にある種類の原始反射です。吸啜反射は赤ちゃんが在胎28週頃には出現し、生後6か月頃になると消失します。

新生児の赤ちゃんの検索反射(哺乳反射)

哺乳反射の種類の一つでもある検索反射とは、物が赤ちゃんの唇や唇周辺に触れた時に、触れた物の方向に顔を向けて口を開ける動作の原始反射です。ルーティング反射と呼ばれることもあります。目がほとんど見えない赤ちゃんにとって、お母さんの乳首を探すために必要不可欠な原始反射です。検索反射は赤ちゃんが在胎28週位から出現し、ちょうど新生児としての子育てが終わる頃の、生後3か月から5カ月頃に消失すると言われています。

新生児の赤ちゃんの哺捉反射(哺乳反射)

捕捉反射とは先に述べた検索反射によって、探し当てた物を口に加える原始反射で、これも哺乳反射の種類の一つです。検索反射に次いで現れる原始反射でお母さんの乳首を加えて母乳を飲むためにとても大切な原始反射です。赤ちゃんが在胎28週頃から現れ、生後3か月から5カ月頃に消失します。力強くおっぱいを飲む赤ちゃんの捕捉反射によって、子育てする実感を感じられ、母性本能から母乳がより一層分泌されるのです。

新生児の赤ちゃんの嚥下反射(哺乳反射)

上で述べた吸啜反射によって、分泌された母乳が口内に流れ込んだ時に、それを飲み込むための原始反射を嚥下反射と言います。これもまた、哺乳反射の種類の原始反射です。嚥下反射によって、赤ちゃんは母乳やミルクから必要な栄養素を取り入れることができるのです。嚥下反射は赤ちゃんが在胎28週頃に出現し、生後5カ月から6カ月頃に消失します。

新生児の赤ちゃんの押し出し反射

哺乳反射という生命維持に必要な原始反射の種類一覧を見てきましたが、哺乳反射と関連深い原始反射に、押し出し反射というものがあります。押し出し反射は固形物が口内に入って、赤ちゃんの舌に触れた場合に、それを舌で押し出そうとする原始反射です。新生児の赤ちゃんは、液体を飲み込むための哺乳反射と同時に固形物の異物を押し出す原始反射を持って生まれてきます。

新生児時期などの低月齢のうちは固形物を噛んで飲み込む力が未熟なため異物などを誤飲する危険性も高いため、持って生まれた押し出し反射によって、それを回避、予防していると考えられています。

そして押し出し反射は乳首では出現せずに哺乳反射の妨げにはならないのです。押し出し反射が消失する頃が、離乳食の初め時と考えられています。赤ちゃんの神秘的な力はお母さんの子育ての手助けにもなっているのですね。

発達の目安にもなる原始反射

生まれたての人間の赤ちゃんは、運動機能が未熟な状態です。他の哺乳類に比べても、非常に未熟な状態で生まれてくるために、子育てにも時間がかかります。目もほとんど見えず、泣く以外の方法で自分の意思を伝えることもできません。未熟な赤ちゃんが胎外の環境に適応できるために備わっている大切な機能が原始反射なのです。上記の哺乳反射一覧では、そんな赤ちゃんが自力でお母さんの乳首を探し当て吸い付き、母乳やミルクを飲むための生命維持のための機能が認識できました。

原始反射には生命維持の役割の他にも運動機能の発達にもとても大切なものです。原始反射の無意識の動きを繰り返すうちに、赤ちゃんの中枢神経や筋力が成長し、自分の意志でその動きを実行できるようになるのです。生まれた時は反射によって飲んでいた母乳やミルクも、やがては自分の意志で飲むことができるようになるのです。

原始反射は、健常な赤ちゃんが持って生まれてくる機能ですので、その有無や強弱や、出現の仕方を子育てを通して観察することで、その赤ちゃんの特徴や発達の目安にもなります。反射中枢の場所別に色々な原始反射の一覧を見ていきましょう。

赤ちゃんの原始反射とは?新生児の原始反射の種類一覧まとめ!
(画像=『Lovely』より引用)

反射中枢が脊髄にある原始反射一覧

原始反射の中で、その反射中枢が脊髄にある種類の一覧をご紹介します。 反射中枢が脊髄にある原始反射の特徴は、同じ刺激に対して常に同じ反応を示すということです。 いったいどのような反射なのでしょうか?

新生児の赤ちゃんのガラント反射

新生児の赤ちゃんに、とても大事な原始反射の種類の一つにガラント反射というものがあります。このガラント反射は反射中枢が脊髄にある種類の原始反射です。赤ちゃんのガラント反射とは、赤ちゃんを膝の上に乗せてうつ伏せに寝かした状態にし、指先で肩甲骨から背骨に沿って上から下にゆっくりこすると、赤ちゃんがこすった側へ体をクネッと曲げる動きのことを言います。

ガラント反射の他に、ギャラン反射や側弯反射とも言います。ガラント反射は赤ちゃんが、刺激から逃れるための大切な原始反射です。また、ガラント反射は胎児時には子宮の中で動いたりするためにも必要な反射運動です。

ガラント反射が出現する時期は在胎32週くらいです。ガラント反射は胎内での運動にかかせない動きでもあり、生後もガラント反射を繰り返すことで赤ちゃんのバランス感覚が養われると言われています。もし、ガラント反射が全く見られない場合は背骨に異常がある場合もあります。

ガラント反射の消失の時期は赤ちゃんが生後2か月になるくらいです。もし、ガラント反射の消失時期が遅れる場合は、首のすわりが遅れることがあります。また、ガラント反射の消失が遅れることで腰のすわりが遅れることもあります。ガラント反射は赤ちゃんにかかせない原始反射の種類の一つです。これから子育てをする人は、ガラント反射はとても大事な原始反射だということを覚えておいてください。

赤ちゃんの原始反射とは?新生児の原始反射の種類一覧まとめ!
(画像=『Lovely』より引用)

新生児の赤ちゃんのバビンスキー反射

バビンスキー反射も人間がサルだった時の名残の原始反射の種類の一つだと言われています。バビンスキー反射とは、赤ちゃんの足の裏のかかとの方からつま先に向かって指先などでこすると、足の親指が足の甲の方へ曲がり親指以外の指が外側に向かって開く反射の事を言います。

人間が木の上で生活するサルだった頃に、危険が及んだ時とっさに足で木をつかむために必要だった原始反射だと言われています。赤ちゃんはサルの時代の人間にかぎりなく近い存在なのかもしれません。バビンスキー反射は赤ちゃんが生後1歳から2歳になる頃には消失します。もし、2歳以降もこの反射が残るようでしたら神経伝導路の障害が考えられますので、子育てをする場合は気をつけておきましょう。バビンスキー反射もまた、反射中枢が脊髄にある原始反射です。

新生児の赤ちゃんの歩行反射

まだ歩けない新生児の赤ちゃんを支えて両足で立たせようとすると、赤ちゃんが歩いているような動きで足を左右交互に出す反射のことを歩行反射と言います。実はこの反射は赤ちゃんが胎児の頃から始まっており、お母さんのお腹の中で歩く練習をすでに始めているのです。

歩行反射は生後6週間頃に消失しますが、再び生後8ケ月から1歳ころに現れます。そして赤ちゃんは実際に歩くようになるのです。歩行反射は反射中枢が脊髄にある原始反射の種類の一つです。