野人 岡野雅行がガイナーレ鳥取で学んだ「営業の極意」
(画像=『さくマガ』より引用)

岡野雅行「飛び込み営業もやる」

営業に行く時って、通りにあった企業さんをしらみつぶしに歩いたりしてるんです。飛び込み営業ですね。ピンポーンって鳴らして「ガイナーレの岡野です。ちょっと挨拶に来たのでいいですか?」と言って入らせてもらって。

もちろんトップの方がいないと話は決まらないんですけど、「社長がいなくてもご挨拶だけさせてください。みなさん今年もガイナーレ頑張るのでお願いします。見に来てください」って頭を下げて。喜んでもらっていると思います。

現役を引退した選手で、その後にテレビに出られる人って少ないじゃないですか。それでどこかの企業に入って最初は挨拶の仕方から勉強しなきゃいけない。でも、頭を下げることってなかなか難しいと思うんです。

だってみんなずっとエリートだったから。僕は高校にサッカー部もなかったりヤンキー高校だったり、そういうのがあったから頭を下げるのなんて当たり前だと思ってて、僕はずっとこれが普通だと思ってやってきました。

やっぱり目の前で話すというのは大事なんです。特にトップと。みんなが怖いって言って近づけないような人がいるじゃないですか。でも僕は関係ないから、どんどん行っちゃう。

嫌われてもいいから、やっぱり出て行かなきゃダメなんだと思いますよ。自分の口で喋って。ホームページも作ってはいるんですけど、ホームページって興味がある人は調べて見てくれても、興味がない人は見ないから。

昔はまず「Jリーグとはどういうものか」というところから説明しなきゃいけなかったですね。次にJリーグは知っててもJ3というのはどういうのかわかってなかったりとか。

「ガイナーレってJリーグとは関係ないんでしょ?」って言われたりもしましたし。今はだいぶ浸透してきたと思います。

野人 岡野雅行がガイナーレ鳥取で学んだ「営業の極意」
(画像=『さくマガ』より引用)

岡野雅行「野人というあだ名が良かった」

自分の「野人・岡野」というイメージも逆の意味で良かったと思います。みんな「長髪でどうせチャラチャラしてんだろう?」みたいに思ってるんですよ。

それで僕が挨拶に行って、「今日はお時間を作っていただいてありがとうございます」と言っただけで驚かれて。「挨拶ちゃんとできるんですね」って、それだけで契約してもらえるみたいなのもありました。

もしこれがちゃんとしている人間としてイメージを持たれているような、たとえば川口能活だったらきちんと挨拶して当たり前と思われちゃうんでしょうね。

僕に「野人」というあだ名を付けてくれた、今は浦和でスポーツ・ダイレクターになった土田尚史さんに感謝です。本当によかったというか、今の仕事になってとても生きてます。

接待の席にも行きますね。今は「接待」ってだけで嫌いな人多いじゃないですか。お酒が入ったら文句を言われたりもするから。でも僕は昔から飲むのが好きだったんで、いろんな所に顔を出してたんですよ。だから接待は全然平気なんです。

ただ、みなさんのイメージに、「現役の時は飲んで暴れてたんだろう?」というのもあるんですよ。だから宴会の席でみなさんにお酒をついで回っている姿を見てもらっただけで、ある会長さんが「日本代表なのに正座して酒をついでる。気に入った」と支援を決めてくださったこともあります。

地道にガイナーレファンを増やす

昔、ガイナーレを嫌いな人ってやっぱりいらしたんですよ。実はその「気に入った」と言ってくださった会長さんだったんですけど、その会長さんが他の社長さんたちに向かって「おまえたち、どうしてガイナーレを応援しないんだ」って会合で言ってくださって。

みんなから「会長が嫌いだって言ってたじゃないですか」って突っ込まれてましたけどね(笑)。

それに僕は接待で負ける気がしてなくて。チュウブの会長さんはすごくお酒が好きで、あるとき、一升瓶を目の前にドーンと置かれて「これを飲んだらまた次の支援するから」と言われ、2人でずっと飲んでました。

おちょこが小さかったので途中から大きいのにしてガバガバ飲んで、とうとう一升瓶を空けたんですけど、そうしたら会長さんがベロベロになっちゃって、「何でお前は平気なんだ」って。

こっちは緊張して気が張ってるから酔わないんです。そんな状態なのに「もう一軒行くぞ」って言われて、次はウイスキーをドンと目の前に置かれて。

とうとう「お前、強いな」って会長さんが帰ることになって、僕はタクシーが見えなくなるまで頭を下げて、そこからホテルに帰ってぶっ倒れました。その次の日のお昼過ぎに電話したら、「わかった。次も絶対やるから」って。

僕はゴルフのコンペも顔を出しますね。コンペのときって僕はガイナーレに興味を持ってない人と組ませてもらってるんです。ハーフが終わってちょっと話をして、次第にサッカーのことなんか聞いてもらえるようになって。

それで夜の懇親会で「支援するよ」って言ってもらったこともあります。

そういうのをずっとやってきて、もう僕は知らない社長さんがいないです。会う人がみんなすごい社長さんとか会長さんばっかりで、その人たちからいろいろ教えてもらうんです。「こういう感じでやればいいんだよ」とか飲みながらヒントをもらったりとか。そういうので自分を磨いていったという感じですね。

今はこの仕事をやって本当によかったと思ってます。こういうことをやらないとお会いできない人たちと知り合いになれましたから。いろんな社長さんの苦労話なんかを直接聞けるというのだけでもすごいですし。

何百億円の借金があったけど、頑張って今は何千億円の売上にしたとか。そうすると余計に相手を尊敬の目で見ることができるようになりますね。

最近うれしかったのは、東京でご飯食べてたとき「もうガイナーレ辞めたんですか?」って聞かれたり、電車の中で「ガイナーレ頑張ってください」って言われたりしたことですね。僕がガイナーレで働いているというのが浸透したということですからね。鳥取じゃなくて他の地方で言われたというのが、よけいにうれしく思えましたよ。

野人 岡野雅行がガイナーレ鳥取で学んだ「営業の極意」
(画像=『さくマガ』より引用)

岡野雅行のやりたいこと

僕がやってみたいことは……夢は昔から居酒屋をやることなんです。下北沢とか三軒茶屋あたりに店を出したいと思ってて。そしたら今まで知り合った社長さんは全員来てくれるんじゃないかなって(笑)。

そこに来てくれるような人たちって、信じられないようなお金持ちの人たちだから、店を広くして値段を高くしたいんですけど、あまり無理しちゃダメなんです。20人か30人ぐらいが入れるところですね。でも高いボトルは置いておく、みたいな。

そこにやってきた社長さんに「社長、ドンペリありますよ」って営業して。そういうのをやって儲けたいです。今みたいな大変なプレッシャーがある中で稼ぐんじゃなくて、もうちょっとノンビリ出来ないかなって(笑)。

野人 岡野雅行がガイナーレ鳥取で学んだ「営業の極意」
(画像=『さくマガ』より引用)


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