「ちょっと幸せ」をテーマに、グルメ・美容・健康・カルチャーなど、女性にうれしい情報満載のフリーマガジン「Poco'ce(ポコチェ)」から栗山千明さんのインタビューをお届けします♪

cover interview 栗山千明

昨年の公開予定から延期になっていた作品『種まく旅人~華蓮(ハス)のかがやき』がいよいよ4月2日に公開される。本作は日本の「食」を支える農業や漁業といった第一次産業を応援するためにスタートした『種まく旅人』シリーズの最新作で、 今回のテーマは石川県の「加賀れんこん」。「やっとお届けできて嬉しい!」と話す主演の栗山千明さんにお話を伺った。

Profile

cover interview 栗山千明
(画像=michillより引用)

1984年生まれ。1999年映画「死国」で女優デビュー。2003年公開のハリウッド映画「キル・ビルVol.1」に出演し、注 目を集める。その後も「ATARU」、「図書館戦争」、「アルジャーノンに花束を」、「遺留捜査」、「サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻」「24JAPAN」など数多くの映画やドラマ、舞台「ミッドナイト・イン・バリ~史上最悪の結婚前夜~」などに出演。4月スタートの主演ドラマ、水ドラ25「ラブコメの掟 ~こじらせ女子と年下男子~」(テレビ東京)が放送予定。

何気なくスーパーで手にしていた野菜の裏に込められた農家の人たちの想いや苦労を少しでも意識してもらえたら

「撮影したのはもう1年半以上も前、私自身の中でも懐かしい記憶になってるので、思い出しながらお話しています」

と 話し始めてくれたのは、シリーズ2作目に続き、主人公の神野恵子役を演じる栗山千明さん。実はこの作品について弊誌がお話を聞くのはこれが2回目。前回お話を伺ってから約1年。改めて作品についてお話を伺うと。

「いつ公開できるんだろうって不安だったので、まずはお届けできる日が決まってほっとしています。私もこうして改めて作品を振り返る機会を頂いて、石川での撮影を思い出してみると…やっぱり大変だったな、と(笑)。」

今回のテーマは「加賀れんこん」。れんこん掘り作業は想像していた以上に過酷で体中が筋肉痛になったのだとか。バラエティ番組などで、れんこん掘りのシーンを見たことがあって、きっと大変だろうなと覚悟していたのですが、想像以上に大変で、本当に泥だらけ。両脇に抱えたホースから出る水の圧力でれんこんを掘る“水堀り”に挑戦したのですが、立っているだけでもひと苦労な泥の中で、水圧に負けないように踏ん張るのが大変。普段使ったことのない筋肉を酷使する全身運動でした。農家の人の大変さを身をもって感じました。

「でも、大変なのは体力だけではなくて…」と続ける栗山さん。

cover interview 栗山千明
(画像=michillより引用)

この作品は一見、場所や食材をテーマにした作品に見えがちなのですが、実は農家に対する周囲の人たちの考え方やすれ違い、そこから起こる後継者不足などの社会問題や人間模様を描いた作品なんです。映画という世界ではあるけれど、とても身近に考えさせられるようなお話だと思います。

確かに、もし恋人が農家を継ぐことになり、一緒について来てほしいと言われたら…?すぐにYESと答えられる人は、そう多くないのではないだろうか。今回の作品もそこが大きなテーマになっている。

女性にとって農業が魅力的になるにはどうしたら良いのか。それを私が演じる神野恵子は模索しているのですが、本当に難しい問題だと感じています。私も一概にこうしたらなんて言えないのですが、ひとつ言えるのは、この作品に参加してから食材選びの意識が変わったということ。これまで何気なく選んでいた食材も、この野菜はどこで作られたのかな?どんな人が作ったんだろう?って考えるようになりました。前作の撮影で行った淡路島の玉ねぎを見つけると嬉しくなるし。それが自分で作ったものならなおさら愛着が湧くと思うんです。もちろん、農業は体力勝負で大変なことも多いけれど今は機械に任せられる作業も増えていますし、女性にできることもたくさんあります。まずは体験してみて欲しいですし、農業は男性がやるものという概念が自然となくなればいいなと思います。