「自分らしい働き方」は、自分の好きや得意を追求することで見えてくる

【増え続けるキャリア迷子】「自分らしい働き方」が分からないときに自分に問い掛けるべき7つの質問
(画像=『Woman type』より引用)

私は現在セカンドキャリアを歩んでいるところですが、順風満帆な会社員生活を送っていたわけではありません。「自分らしい働き方を模索して早期退職」と言えば聞こえがいいのですが、それは皮肉にも仕事と家庭のバランスを取りたくて希望した職場異動がきっかけでした。

約2年間の時短勤務からフルタイムに復帰するタイミングで、残業の少ない専門職の部署へ。長期在籍者が多い職人気質の職場は、上位機関から着任した初心者(私)への風当たりはきつかったものの、通常勤務で働ける喜びを全身で感じていました。

ところが、一人暮らしの実母の様子が不穏になり、育児と通い介護のダブルケアがのし掛かってきました。その頃は、会社、スーパー、保育園、実家、自宅を行き来する毎日で、睡眠不足と疲労が重なり、仕事で凡ミスをするように。その職場には介護の理解者がおらず、相談できる場所もなく、さらにそんな凡ミスをする自分をダメだと責めて、どんどん追い詰められていきました。近くに介護を経験した先輩や、必要な情報を教えてくれる人・メンターがいたら、孤軍奮闘しなくて済んだと思います。そんな辛い思いを抱えて仕事を続ける人にはサポートが必要です!

社外にコーチングの先輩や仲間がいたのが救いで、今いる場所で自分ができること、やりたいことにフォーカスすることに立ち還らせてくれました。その結果、「自分の職場の強みが全社に知られていないのはもったいない」と考えるようになり、強みに着目して資料を作成し全社に共有し、職場が活気づきました。

「余計な事よね」。真正面からきつい言葉を投げられたこともありました。確かに、正確な業務処理が最優先です。でも、苦手をなくすため、ミスしないようにだけ時間を使っていたら、ますます精神的に弱っていたと思います。

ここでお伝えしたいのは、普段から「いいこと」や「強み」を見つけるのが私の好きなことで、昼休みに夢中でコツコツ資料を作成していたのが、「自分らしい」仕事をすることになり、さらに成果に結びついていったということです。自分らしい働き方は、どこでもバランスよく平均点をとることではなく、自分の好きや得意を追求する、一見アンバランスなことから始まることもあります。

迷ったり、立ち止まったりしてもいい。キャリアは直線ではない

ここで私の体験談から改めてお伝えすると、仕事と家庭のバランスとは、天秤の左右が均等なことではないということです。仕事を1時間延長したから、家事や育児を1時間長くやれば、バランスがとれるというものではないからです。特にライフイベントに影響を受ける女性の場合は、自分にとっての優先順位は状況に応じて変わるので、仕事7:家庭3がバランスする時期があり、仕事4:家庭6の時期もあり。それを罪悪感など持たず、家族がいればコミュニケーションを取りながら、自分にとってのベストバランスを見つけることが大切だと思います。

自分らしい働き方とは、やはり自分を知ることがベースになります。今回は、私が仕事と家庭のバランスを「時間」を最優先して苦い経験をし、それをきっかけにキャリアチェンジしたことを事例としてお話しました。ほかにも多様な働き方があるはずです。

「しまった」「失敗したかな」と思うことがあったら、その方法があなたに「合わなかった」のかもしれません。自分にとって最高最善の働き方は、自分で歩いて見つけるしかないです。迷ったら、立ち止まって、リ・ルート機能を作動させましょう。だって、道は直線だけではないから。

【増え続けるキャリア迷子】「自分らしい働き方」が分からないときに自分に問い掛けるべき7つの質問
(画像=『Woman type』より引用)

【この記事を書いたメンター】

梶本由美さん
「育キャリカレッジ」の公式メンター、ウィメンズキャリアメンター養成講座認定講師。米Gallup社認定ストレングスコーチ、ICF国際コーチ連盟アソシエイトコーチ、福岡市男女共同参画推進サポーター。会社員時代に部門異動や、育児と介護のダブルケアラーを経験し、自分の働き方を変えてきた。現在はパーソナルファウンデーション(自己基盤)とストレングス(強み)を大切に扱うコーチングを軸に、セカンドキャリアを歩んでいる。本人の強みトップ5は、最上志向、着想、親密性、共
感性、ポジティブ。家族は自営業の夫と小学6年生の娘


提供・働く女のワーク&ライフマガジン『Woman type』(長く仕事を続けたい女性に役立つ、キャリア・働き方・生き方の知恵を発信中)

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