人は追い込まれると判断力を失う

「仕事休まないと体壊すよ」の声は、なぜ本人に届かないのか。
(画像=『さくマガ』より引用)

「もう限界かもしれない」

心の奥底ではそう思っているにもかかわらず、なぜ休むことができないのか。

その答えの一つは、人は追い込まれると目の前の壁しか見えなくなり、正しい判断をすることができなくなってしまうからです。

周りの家族や恋人は「休んだほうがいい」と声をかけるかもしれません。でも、本人にはその声がなかなか届かない。

かく言う僕自身、適応障害になる直前には、家族から「たまには仕事から離れてのんびり過ごしたら?」と、何度も声をかけられていました。

それにもかかわらず、「まだまだ働ける。僕みたいな若者が休んでいてはダメだ。」そうやって自己暗示をかけ、休むという判断ができなかったのです。

当時の僕は、学生時代に起業したNPOの代表として働いていたのですが、

「代表の僕が休んだら、団体が回らなくなってしまう」

「僕がやりたくて始めた仕事なのだから、休んではダメだ」

そうやって自分自身を追い込んでいました。

冷静になって当時を振り返ると、決してそんなことはなかったはずだと思えます。休み方や仕事の進め方さえ工夫すれば、一日二日休んだとしても、何も問題はなかったはずです。

でも、当時は仕事のプレッシャーやストレスで追い込まれていたからこそ、正しい判断をすることができませんでした。

大変な時こそ、一歩視点を引く

適応障害になる原因は様々ですが、多くの人は仕事が原因で発症すると思います。

仕事で任された責任を全うできる気がしない。大してやりたくない内容なのに仕事を休めない。上司や同僚との人間関係が上手くいかない…。

今の日本では「仕事」を軸に生活が回っている人がほとんどです。

でも、「自分の生活には仕事しかない」と思い始めてしまうと、その中で何か問題が起きてしまった時に、周りのことが一切見えなくなってしまいます。

大変な時、追い込まれている時は、目の前の壁ばかりに気を取られてしまいがちです。

でも、そんな時こそ、一旦立ち止まる勇気を持ち、一歩視点を引いて考えることが大切。

冷静になり、「目の前の仕事だけが人生のすべてではない」そう心の中で呟くだけでも、少しだけ気が楽になるはずです。

しんどそうな人が周りにいたら

でも、本当に追い込まれている人というのは、冷静な判断力を失っています。この記事を読む余裕さえないかもしれません。

このような状況にある人に対して、周りの人間ができることは、まずは相手が自分の状態を客観視できるよう、話を聞いてあげることです。

僕個人は体を壊してからすぐに心療内科を受診したのですが、お医者さんに自分の状況について話しただけでも、気が楽になったのを覚えています。

大変な時こそ、一歩視点を引いてみる。そうやって自分の状況を客観視することが、長く、健康的に働き続けるためには大切なことだと思います。

※この記事は専門医監修によるものではなく、あくまでも適応障害を経験した当事者目線で語っている内容になります。本人、もしくはご家族やご友人に適応障害やうつ病の兆候がある場合、または患っている場合、専門医に相談するようにしてください。


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