日本の鬼の種類と名前を一覧にしてまとめてみました。鬼の能力、特徴、由来に関する説もお届けします。また、最強の鬼伝説、鬼×人間のラブストーリー、鬼と陰陽師のつながり、鬼と方角の関係など、鬼の雑学についても触れていきます。気になる日本の妖狐やその他の妖怪の一覧もご参照ください!

鬼の種類や名前には、どんなものがあるの?

鬼の名前・種類一覧!最強の鬼伝説、鬼と人間のラブストーリーとは?
(画像=『Lovely』より引用)

ひとえに”鬼”といっても個人個人で思い浮かべる鬼は違うでしょう。人のような形をした鬼、小さな鬼、かわいい女の子のような鬼など種類や名前も様々です。

また、鬼の種類のランク付けや最強の鬼も気になりますね。雑学や妖怪一覧も併せて、詳しく見ていきましょう!

【雑学】鬼ってどんな存在?陰陽師の関係とは?

鬼の名前・種類一覧!最強の鬼伝説、鬼と人間のラブストーリーとは?
(画像=『Lovely』より引用)

平安時代、陰陽師は朝廷から重宝される特別な存在でした。例えば、藤原道長は平安京の紫宸殿に雷が落ちたとき九州に左遷して亡くなった菅原道真の怨霊の仕業としました。

そもそも雷は高い所に落ちます。京で最強の権力を誇っていた藤原道長の屋敷が一番高い建物であり、雷が紫宸殿に落ちるのは、現在の私たちにとっては当然のことのように感じます。

しかし、当時はそうした厄災は怨念が鬼になって悪さを働いているものとし、さまざまな占いや祈祷などの儀式によって回避しようとしていました。

そうした陰陽師として当時の天皇に仕えた安倍晴明は、『陰陽師(著:夢枕獏)』などさまざまな小説や映画などで描かれています。

日本と中国の陰陽師の違い

雑学ですが、もともと陰陽師の発祥である中国の陰陽師は占いの他に天体に関する科学的な知識も持ち合わせていました。

例えば、夏至の日に太陽が最も高い位置にくるとか、春分の日と秋分の日がいつなのかといった知識です。

陰陽師と言うとまやかしや神秘的なものといったイメージが植え付けられています。基本的には珍しい天体現象が起こるときに世界に何かが起こる、という考えが根本にあったと言われています。

鬼の名前の由来は方角にある?

鬼と方角の関係性はとても大切なトピックスです。そもそも当時の方角の考え方は、現在の「東西南北」という考え方ではありませんでした。平安時代の日本では、方角を表すのに「十二支」を使っていたのです。

現在の北は「子(ね)」の方角、東は「卯(う)」の方角です。ちょうど時計の12時の針の位置から十二支を「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」の順に右回りに並べたイメージです。

ちょっとした雑学ですが、これを知っておくと鬼を理解するのにとても役立ちます。

なぜなら、古来より丑寅の方角は鬼門とされ、平安京に鬼がやってくるのは丑寅(うしとら)の方角(=北東)と言われていたからです。

そのため、平安京の北東に当たる比叡山に延暦寺を建立し、鬼除けとしたのです。

鬼と方角は切っても切れない関係で、鬼が関係する小説や映画などを理解する際にも役立つでしょう。

鬼の服装は?どんな特徴があるの?

また、雑学ですが、鬼の要素として忘れてはいけないものがあります。それは金棒でも怖い顔でもありません。牛の角と虎皮のパンツです。

虎は猛獣の一種ですから、倒すにはかなり力とスピードがいるでしょう。その虎を退治して、皮にして衣服として身に付けているわけですから、相当なパワーがあると想像できますよね…!

また、牛の角と虎皮のパンツをはいているのは、丑寅の方角(北東)からやってくることの象徴でもあります。昔話の桃太郎にも角の生えた鬼が描かれているのも、そういった理由があるのでしょう。

鬼と妖怪の違いは?

一般的に鬼は妖怪に分類されます。しかし、これは後世のこと。「鬼」という言葉が先にできた言葉で、妖怪は後からできた言葉です。

ただし、妖怪は怪しいもの全体を指します。日本人の感覚で鬼は怖いものですが、架空の物なので怪しいもの、つまり妖怪の一部であるような感覚になるのでしょう。

ちなみに中国で鬼というと、日本で「幽霊」と呼ばれる存在を指します。日本の鬼のように「怖い」「最強」というイメージではなく、霊的なイメージが強いようです。

鬼の名前一覧!その特徴、由来、能力は?

鬼の名前・種類一覧!最強の鬼伝説、鬼と人間のラブストーリーとは?
(画像=『Lovely』より引用)

鬼と言うと赤鬼と青鬼しか思い浮かばない人もいるでしょう。

しかし、鬼にもいくつか種類があり、それぞれ役目も違うのです。ちょっと知っていると女友達に自慢できる雑学です。一覧を見ながら、軽く見ていきましょう。

邪鬼(じゃき)

古代インドの闇の神”夜叉”は、はじめは仏法に敵対します。しかし、お釈迦さまに説得されて、護法善神として仏国土に控える戦士になったのです。

そして、家来の”邪鬼”は、かつては夜叉神(やしゃがみ)の命令で闇世を飛び回り、さまざまな災いをもたらしていたのですが、現代では四天王に支配されて、踏みつけられています。それが邪鬼です。

かつての悪い行いが祟った結果という構図ですね。

羅刹(らせつ)

京都国立博物館にある羅刹天像は、平安時代以来、宮中の真言院で毎年正月に行なわれた儀式に用いるため、1127年に制作されました。

十二天は、八方位と上下二方、それに”日”と”月”を加えた方位を守護する神々です。羅刹天は十二天の中で西南方を守る役目を果たしています。つまり神様なのです。

羅刹天は元々”ラークシャサ”と呼ばれました。

夜叉(やしゃ)

夜叉は、仏教界で護法善神の1人とされます。羅刹と同じ毘沙門天に仕える神様で、サンスクリット語の”ヤクシャ”がなまって夜叉となりました。

羅刹(らせつ)と同じく、人を傷つけたり、人肉を食う悪鬼としても知られています。なお、仏典では人の悪心を象徴するとされています。

餓鬼(がき)

餓鬼は、骨と皮ばかりでガリガリにやせ細り、お腹だけをぷっくりと膨らませています。また、肌は黒く、鬼のような顔をした醜い姿をしています。

餓鬼は、種類によって大きさは違い、30センチほどの餓鬼もいれば、人間と同じ大きさの餓鬼や山のように大きな餓鬼もいます。

餓鬼は、いつも空腹で、何か食べたくて仕方がありません。ほとんど何も食べていないので、ダイエット中くらいとは、比べ物にならないほど空腹なのです。

そのため、食べ物を見つけると必死で駆けよります。鋭く手を伸ばして、食べ物をつかみ、無我夢中で口にほおばろうとします。しかし、食べ物は、青白い炎に変わり、口にすることができません。餓鬼の悲しい宿命なのです。

また、口が針のように小さいが故に食べられなかったり、口から高温の火を噴いているために食べられないなど色々な餓鬼がいます。

餓鬼の共通点は、いつも空腹なのに食べ物を口に入れられないことです。

子鬼(こおに)

人にいたずらをする小さな鬼のこと。英語ではゴブリンなど呼ばれ、無害なものから残虐ないたずらをする子鬼までさまざまです。

外国の子鬼の一つに”レッドキャップ”がいます。レッドキャップは古城に棲みつき、旅人が古城で一夜を越そうとすると現れ、喉を掻ききって殺します。

そして、旅人の血で帽子を赤く染めて喜ぶのです。故にレッドキャップと呼ばれるのです。

鬼神(阿修羅)

阿修羅像と言えば、興福寺の像です。元は鬼神で、ヒンドゥー教の”アスラ”という神の一族です。

「リグ・ヴェーダ」という教典ではヴァルナという神に仕え、呪術を使いますが、悪い鬼ではありませんでした。

しかし、時が流れ、インドラの人気が上がると、ヴァルナに使えるアスラが主人を差し置いて「怖い悪鬼神」とされたのです。宗教にも流行があるのです。

ヒンドゥー教においては完全に悪役です。しかし、権力の上に眠る神々とは違い、壮絶な修行を自らに課し、神を超越する力を得ます。

仏教では正義の神とされていましたが、インドラが仏教入りした帝釈天との戦いが原因で、インド時代の悪者に逆戻りします。そこで、お釈迦様に出会い、護法神となったのです。

最強の鬼と呼ばれる「酒呑童子」とは?

平安時代に京で暴れていた最強の鬼が酒呑童子です。大江山に棲み着き、身長は6メートル、角は5本あり、目が15個もあると伝えられています。

名前の通り、酒を好み、人をさらっては食べてしまう最強の鬼でしたが、最後は毒を盛られた酒を飲まされ、坂田金時や源頼光らに斬り殺されます。坂田金時とは日本昔話でいう”金太郎”です。   その後、討伐の証として酒呑童子の首を持ち帰ろうとした源頼光らでしたが、京へと入ろうとしたところ地蔵尊に「不浄なるものを都へと持ち込むな」と言われ、その場で最強と謳われた鬼の首を埋葬しました。

【鬼のお面の一覧】お面に見る鬼の歴史!

鬼の名前・種類一覧!最強の鬼伝説、鬼と人間のラブストーリーとは?
(画像=『Lovely』より引用)

お面の中には妖怪からインスピレーションを受けたお面があります。日本の伝統芸能である能は鬼が登場する演目が多く存在し、能面を語るときに鬼の存在は欠かせません。

それでは、お面一覧を見ていきましょう!

般若のお面:恨みを持った女性が鬼になる…!

恨みを持った女性が鬼の化身となった姿の般若のお面。女性の般若のお面は、能では死魂、あるいは生霊を表します。

また、冥土(あの世)から来た幽霊や嫉妬に狂った女性など、能の演目によって役割が変わります。共通する点は、人(女性)の魂が鬼へと成り代わった姿をお面で表現しています。

つまり、鬼という存在が元々あるのではなく、人の魂の中に鬼が存在するという考え方です。

鬼神のお面:人々を脅かす荒ぶる神!

鬼神。最強の人物や畏れられる存在の形容としても使われます。女性ではありません。

鬼神のお面は、荒ぶる神を表現しています。鬼神のお面は二種類あり、一つは人々に病を振り撒く神。もう一つは病を取り除く荒ぶる神です。

つまり、相反する役割の鬼神が存在するのです。能の演目で種類や名前も変わります。よく知られているものでは「天神」や「猿飛出」が挙げられます。

鬼・妖怪にまつわる伝説…!ラブストーリー・怪談話をご紹介

鬼の名前・種類一覧!最強の鬼伝説、鬼と人間のラブストーリーとは?
(画像=『Lovely』より引用)

様々な伝説がある鬼ですが、日本には鬼や妖怪と人間が恋に落ちたというラブストーリーも残っています。

怪談話として伝わるお話も、実は切ない恋の物語であることも少なくありません。次は鬼と妖怪にまつわるラブストーリーを見ていきましょう。まるでエッセイのような空海のお話も一緒にご紹介します。

女の鬼と人間のラブロマンス「鈴鹿御前」!

女性の鬼で有名な鬼が”鈴鹿御前”です。鈴鹿御前は、室町時代後期の女性の鬼です。

伝説では、昔、京へ奉納される貢物を奪う盗賊として鈴鹿午前は、悪行を重ねていました。そこで、鈴鹿御前討伐に立ち上がったのが田村の将軍でした。

田村の将軍は、鈴鹿御前討伐へ向かうものの恋に落ち、鈴鹿御前は子を授かります。改心した鈴鹿御前は、同じく悪事を働いていた鬼たちを退治し、25歳という若さで命を落としてしまうのです。   しかし、田村の将軍は、亡くなった鈴鹿御前の魂を取り戻そうと冥土(あの世)へ向かいます。鈴鹿御前の魂を無事に現世へ連れ戻した二人は夫婦として結ばれ、幸せな暮らしを送るのです。   鬼の伝説と言うと恐ろしいエピソードを想像しがちですが、鈴鹿御前と田村の将軍の伝説は、ハッピーエンドで幕を閉じます。

また、ストーリー展開も分かりやすいため、人気を博し、現在でも語り継がれでいる鬼伝説の一つです。

空海と「物の怪」のお話

平安時代は”妖怪”ではなく、”物の怪”と呼ばれていました。物に魂が宿り、それが何やら不吉な出来事を起こすということです。

例えば、唐(中国)に渡った空海は、ある使用人が一日の仕事が終わった後に栗を煎っていたところ毎晩、向かいの窓から手が伸びてきて、「栗をくれ」と言い、気味が悪いから見に来てほしいと相談を受けました。

空海は、泊まり込み一緒にその様子を目撃します。翌朝、窓の外にある古びた柄杓を指して、これが原因だろうとしてお経を唱え、成仏させてやります。

使用人の話では、20年以上使っていた柄杓だが、この間、とうとう底が空いて使えなくなってしまったので、窓から捨てたというのです。

しかし、空海によれば、長く使用した物には魂が宿るのだそうです。そして、よなよな栗の煎る音を聞いては、その栗をせびっていたという話です。