こんにちは。名もなきライターこと藤田幸子です。
インターネットは楽しいですよね。ときどき妙な事件も起こるけれど、可能性に満ちたものです。私は1990年代にネットと出会い、多くの時間をインターネット上で過ごしてきました。歴25年ぐらいなので、(別に自慢にならないけれど)かなりインターネット歴は長いほうかもしれません。
そこで、今回は、「さくマガ」さんの機会をお借りして、個人的なインターネットとの思い出を書いてみたいと思います。どうかよろしくお願いします。
最初にみた、Vloggerは成人男性

今、YouTube全盛で、VLOG(ブイログ)が非常に流行っていますよね。ビデオログのことで、日常生活を盛らずに、何か伝えたいメッセージを持たないまま、配信することです。VLOGは特段得るものがないんですけどつい見ちゃいます。
私は2000年にも同じような動画を見ていたことがあります。2000年といえば、都内の一部にインターネット専用線が敷かれだしたころで、まだまだダイアルアップや懐かしのテレホーダイでインターネットアクセスするのが主流でした。
そんな環境の中、自宅のインターネット回線(専用線)が太い人はごくわずかだったのですけど、そのうちのひとりに、40歳ぐらいの男性がいたんですね。その方が自室の天井の一部にカメラを設置して、一日中自分の部屋を映しているんです。そして自分を24時間、配信しているのです。
といっても、その人はなにもしてなくて、ただコタツに入ってノートパソコンをいじって、たまにトイレに行ったり、ラーメンを食べたりして、またずーっとノートパソコンをいじってるんですね。カメラに映っている男性は仕事してる感じもないし、ほとんど動かないんです。
で、そのホームページが当時のインターネット上や職場でも噂になって、みんなその人のVLOGというか映像をみていました。私もみていました。「あ、ちょっと動いた」とかいいながら。ついてみてしまうんです。
その人は本当にコタツに入ってパソコンをいじってるだけなんですよ。それが延々と流れてくるんですけど、みちゃうんです。わかりますか? 気持ちが…。今ついVLOGを見てしまうのと同じだと気が付きました。
なんか夢中で見てしまって、「今日もパソコンを触ってるのかな?」と思いながらページを開いて「やっぱりいる」と安心していました。
もう21年前、あれはVLOGの走りだったんだなと。
企業ホームページに掲示板がついていた時代

2000年は、ITバブルといわれた時代です。当時も今も企業ホームページってあるんですけど、2000年ごろは企業ホームページに掲示板がついていました。名だたる企業のホームページに、専用の掲示板がついてるんです。そこに「お客様の声」として何か書くと、「中の人」からお返事がきたり、ユーザー同士でレスを付けあったり…。
まだ炎上なども存在せず、牧歌的な時代だったからこそ掲示板がついていたたのだろうと思います。炎上は価値観の違いで起きますから、20年前のインターネットは似たような人が集まっていて、まだまだインテリのものだったんでしょうね。