女性活躍推進の取り組みを加速するデロイト トーマツ コンサルティング(以下、DTC)。デジタルテクノロジーの著しい進化を背景に、近年、意欲的に女性ITコンサルタントを採用している。

なぜ、いま女性に注目するのか。どのような期待を掛けているのか。執行役員の大久保理絵さんに聞いた。

今、“女性ITコンサルタント”の需要が高まっている理由は? DTCが取り組むダイバーシティ&インクルージョン
(画像=デロイト トーマツ コンサルティング
執行役員
大久保 理絵さん
広告代理店、SIerを経てコンサルティングファームに転職。長年にわたり一貫してオペレーション改革コンサルティングに従事。DTCには2012年に入社。業務、組織、ITの総合的なオペレーティングモデルの設計を強みとし、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)、シェアードサービスセンター構築、アウトソーシングアドバイザリーを含む豊富なサービス提供を行っている。プライベートでは一児の母、『Woman type』より引用)

新しい発想の種は、多様性の中から生まれる

DTCが女性ITコンサルタントを積極採用している。全社的にも、2020年に向けた中期経営計画の重点施策の一つとして、女性活躍推進の取り組みを加速。さまざまな施策を展開中だ。

「とはいえ、女性だけを意識しているわけではありません。重視しているのは、多様性なんです」

執行役員の大久保理絵さんは、取り組みの狙いについてこう語る。女性活躍推進は、同社が進めるダイバーシティ&インクルージョンの重要テーマの一つなのだという。

もちろん、ダイバーシティの推進は今に始まった話ではない。もともと同社は、性別、国籍、民族、宗教、文化的背景など、さまざまな違いを持つ人材が集まる多様性の高い組織だった。しかし、日本社会全体を見ると、いまだに根強く性別役割分業が残っている。そこで、より高いレベルのダイバーシティを実現するため、意欲と能力を兼ね備えた女性たちも積極的に登用しようとしているのだ。

今まで以上にダイバーシティが重視されている背景には、ビジネス環境の変化もある。従来、多くの社会では、人に依存した形でビジネスプロセスが設計されていた。そのため、国内で労働力を賄えない場合、外国人労働者を活用したり、より人件費の低い地域に仕事をアウトソーシングしたりする方法が採用されてきた。しかし、人口が減り、人材が不足してくると、人に代替する手段を探さなければならない。その手段の一つがテクノロジーだ。

では、テクノロジーをどのように活用して、どんなビジネスモデルを設計すればいいのか。その答えはまだ見つかっていないという。今は、皆がベストプラクティスを見つけるために、試行錯誤している段階だと大久保さんは指摘する。

もはや過去の手法を踏襲しているだけでは、ビジネスが伸びていかない。これからはテクノロジーの活用も含めて、新たなソリューションを見いだしていかなくてはならない時代なのだ。

今、“女性ITコンサルタント”の需要が高まっている理由は? DTCが取り組むダイバーシティ&インクルージョン
(画像=『Woman type』より引用)

「これまで当たり前だと思われてきたことを疑い、何が本当に必要なのかを考える力が、DTCのコンサルタントに求められています。だからこそ、多様性がますます重要になるのです。バックグランドや価値観が異なる人たちの間で議論がぶつかり合ったとき、パチンと火花のようなものがはじけることがあります。そうした一瞬のひらめきのようなものが、新しい発想の種になる。それなくして、お客さまの課題解決をサポートしていくのは難しいと考えています」