アラ還、アラフィフたちの迷いや葛藤、そしてそれをなんとか明るく受け止めて前に進んでいこうとする人物たちに元気づけられると評判になっているドラマ『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系、月曜よる9時~)。
このドラマ、巷で言われていることだが、登場人物たちがほぼ実年齢で出演しているのが興味深い。シリーズ第3弾、11年ぶりとあって、俳優も視聴者も同じように年を重ねてきたため共感を呼ぶ。
◆千明と長倉家が一緒に食べるのが「朝食」なのがいい
長倉家4人兄妹(中井貴一、飯島直子、内田有紀、坂口憲二)と、隣家に住むテレビ局ドラマ制作部のプロデューサーである千明との関係を中心に、この疑似家族の温かさが目をひく。
こんな関係があったら羨ましいという声が続出しているのが、今の時代を象徴しているような気がしてならない。今の時代、「血のつながりを重視する家族」という関係に、うんざりしている人たちが増えているのではないだろうか。家族よりは少し距離があって、お互いの存在を大事に思いながらも必要以上には踏み込まない。だが、何かあったら駆けつけられる距離に、信頼できる人がいるというのは稀有なことだ。
千明は毎朝、長倉家で朝食をとる。毎日、顔を合わせることで、「何かあった?」という言葉も出る。夕食でなくて、朝食というのがいい。夕食だと束縛感が強いからだ。この朝食場面では、毎回、千明と和平が丁々発止、やりあうのが「お約束」。だいたい和平が追いつめられて、あたふたと言葉を探しまくるのだが、そんな様子を弟妹たちはチャチャを入れたり笑ったりしながら見ている。