「退職金」の平均額ってどのくらい?「1000万円」貰える人はどのくらいいる?
「退職金」は、多くの人が老後の資金として期待するものですが、実際に受け取れる退職金の平均額はどのくらいでしょうか?また、「1000万円以上もらえる人はどのくらいいるのか?」と疑問に思う方もいるかもしれません。ここではデータをもとに、詳しく解説します。

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退職金制度とは

退職金制度とは、一定期間以上勤務した従業員に対し、勤続年数や在職中の業績に応じて支給される制度です。支給開始の条件や計算方法は企業ごとに異なり、統一された基準は存在しません。
 

退職給付制度を導入している企業

令和4年の1年間で、退職金や年金などの退職給付制度を導入している企業は全体の74.9%となりました。また、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者がいた企業に限定すると、退職給付制度を設けている企業の割合は29.2%となっています。
 
これらの企業における退職者の理由を見ると、「定年退職」が最も多く、全体の56.5%を占めています。一方で、「会社都合による退職」は6.1%、「自己都合による退職」は31.7%、「早期退職制度を利用した退職」は5.7%です。
 

令和4年度 退職金の平均支給額

厚生労働省(中央労働委員会)「令和5年退職金、年金及び定年制事情調査」によると令和4年度 退職金の平均支給額は表1の通りです。
 
表1

退職事由 産業全体(万円) 製造業(万円)
定年退職 1878.3 1843.3
会社都合 1399.9 1154.3
自己都合 487.5 481.2

出典:厚生労働省(中央労働委員会)「令和5年退職金、年金及び定年制事情調査」令和4年度 退職金の平均支給額を基に筆者作成
 

男性定年退職者の退職金支給額(学歴・勤続年数別)

令和4年度における男性定年退職者の退職金支給額は、学歴や勤続年数によって異なります。調査対象となった産業全体および製造業の平均額は表2の通りです。
 
表2

学歴 勤続年数 産業全体(万円) 製造業(万円)
大学卒 35年 1867.6 1841.0
大学卒 満期勤続 2139.6 2105.5
高校卒 35年 1319.8 1283.2
高校卒 満期勤続 2019.9 1941.5